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発達障害の人がVRで選択できるようになる

time 2017/04/14

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

発達障害の人がVRで選択できるようになる

バーチャル・リアリティ(VR・仮想現実)技術は、安価なヘッドマウントディスプレイのシステムが出てきたり、盛り上がりを見せています。
臨場感あふれる仮想現実は、魅力的な学習環境になる可能性があります。
プログラムされたソフトウェアによって、仮想現実世界やそこの世界の人はいつも同じように反応します。
それは、現実世界や現実の人間にはできないことです。
現在のVRで表現される人間とのやりとりは、現実世界のやりとりよりも、簡単なものとなっています。
ボディランゲージや表情はアバターで大幅に簡素化されたものです。
開発者からすれば、これは不満があるものですが、発達障害の人にとっては、このように単純化されることによって混乱することが少なくなります。
見えること、もの以外に考えをめぐらせる必要もありません。
そして、VRが明らかに安全である点は、何をしても何が起こっても仮想空間での出来事であり、現実世界での失敗にはならない点です。
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一方で、仮想空間で行ったことが、現実世界で役に立つ可能性があることは研究によって示されています。
ニューカッスル大学の「ブルールーム」研究です。
仮想世界を壁に投影する方法により、あること、あるものに恐怖を感じる発達障害の子のために予め作った仮想世界でによる行動療法を行いました。4人の子どもは恐怖症を完全に克服して、顕著な改善を示しています。
これまでの研究により、多くの基礎が築かれています。
そして、さらなる研究が求められています。
「仮想現実でシナリオに基づいた体験は現実世界での生活にどれほど役に立つのか?」
「現実世界でどれほど役に立つかもわからないのに、仮想現実に没頭させることに危険はないのか?」
知覚や頭脳に関わる領域で、VRの可能性はとても大きなものです。
学校の教室では、発達の程度にあわせて、発達障害の子に柔軟な支援を行うことができます。
いくらでも、無限に学習するために必要な体験を用意できます。
例えば、英ザ・ウェスト・オブ・イングランド大学ブリストル校のデザインコミュニケーション部門の副所長であるナイジェル・ニューブット博士は、居心地のよさと信頼度で、乗客を設定することができるロンドン地下鉄のVRを計画しています。
駅と駅との間を走っている最中にパニックになりそうな状況が再現できます。
現実世界で、そんな体験をさせることはできません。
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他のVRの体験シナリオでは、空間認識や発達障害の人の繰り返し行動に関係する社会的なルールについて、教えます。
多岐にわたった内容で、事故などに巻き込まれない安全や、人との関わりでの安全についての理解を助けるものです。
車が走る道路を渡る、正しく使うことができるように便器に座る、などです。
実際にそれらは、危険が潜む状況で考えること、動くことの役に立つものとなっています。
VR技術は発達障害を「治す」ものとは考えられていません。
これはとても重要な点です。
ニューブット博士は言います。
「誰も治されたいとは思ってません。」
例えば、スペシャリスタン社では発達障害の人の性格を期待されているものに近づけるやり方で、企業とユニークな能力を結びつけて、雇用を進めています。
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ニューブット博士がVRのトレーニングシナリオについて、こう述べます。
「発達障害の人たちが世界をよく知ることで、選択ができるようになるものです。
自立と幸せを追求していくために、何に取り組んでいくべきかを選択できるのです。
私たちも発達障害について、障害ではなく強みと捉えるように見方が変わりました。」
仮想現実の中で、日常生活で起こる現実の困難について学ぼうとするためには、
現実世界で、人や社会の構造をよりくわしく知る必要があります。
逆説的ですが、現実世界を学ぶための仮想世界を作るためには、現実世界をより学ぶ必要があるのです。
(出典・画像:英INDEPENDENT
現実ではないことを活かして、安全に、現実に役に立つ、学べる機会が利用できるようになればと思います。
スマホでのVRをうちの子どもにも試したことがありますが、夢中になっていました。
頭を動かすと宇宙空間を移動できたり、海の中を散策できたりするようなものだったと思います。
しかし、すぐに頭につけるためのバンドが嫌だったのか、異世界がいやになったのか、スマホを頭から外してしまいました。
この情報にもあった、壁に投影するものだと頭につけることもなく、一緒に体験できるのでうちの子にもよさそうだと思っています。うちの子と一緒にやってみたいです。
VRで発達障害児の不安恐怖の克服を助ける

(チャーリー)


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