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レクリエーション活動で発達障害者のコミュニケーション能力向上

time 2017/07/09

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レクリエーション活動で発達障害者のコミュニケーション能力向上

ウィット・ミラッツォは、ホッケーのスティックを巧みに扱って、パックを打つ練習をしています。
「ホッケーは私の大好きな活動です」
自閉症やその他の発達障害を持つ若者のためのチーム、ニュージャージー・デア・デビルズに所属する9歳のミラッツォはそう言います。
「毎週土曜日の練習が待ち遠しいです。」
彼の父親、ボブ・ミラッツォもこう言います。
「ウィルに、ホッケーをさせてのは、本当に良いことでした。
これまでいろいろな療育方法を試してみましたが、ホッケーが、家や学校での生活を助ける一番効果的なものでした。」
母親のケリーも言います。
「ホッケーはウィルの世界を広げました。
息子の人生出はじめて、チームの一員になれました。友だちが今はいます。」
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実際、レクリエーション活動は、発達障害の子どもや成人の治療において重要な役割をはたしています。
教育関係者および医師は、スポーツ、芸術およびその他のレジャー活動への参加が、発達障害の人のコミュニケーションスキルの向上、相手の表情の認識、他の人の立場になって考えることに役立つことを認めています。
また、運動機能の向上にもつながり、集中力も向上します。
それらは、学校でも役に立つものです。
ウィルの母親は、地元の新聞でニュージャージー・デア・デビルズについて知り、アイスホッケーがウィルのためになると考えました。
しかし、実際に参加させるまでには2年間かかりました。
ウィルがかかえる感覚の問題が心配だったからです。
「衣服についているタグも全てとっていました。
ウィルがアイスホッケーのユニフォームの防具をつけて、アイススケートの練習を行えるとは思えなかったのです。」
しかし、ニュージャージー・デア・デビルズは普通のチームとは違います。
楽しさと自尊心を尊重します。
そして、通常のホッケーとは違ってペナルティはなく、体が接触することも禁止です。
ニューヨークでも同じ条件のチームがあり、カナダでのトーナメント大会にも参加します。
試合のための旅行については、ウィルの両親も大人になるための準備だと考えて応援しています。
専門家によれば、米ニュージャージー州の発達障害の子どもと成人のレクリエーションプログラムに参加している人が増えているといいます。
「今は、全米のすべての地域にレクリエーションプログラムがあります。」
発達障害者支援団体のエグゼクティブディレクターのスザンヌ・ブキャナンがいいます。
ニュージャージー州は全米の中で、発達障害の子どもたちの割合が一番高くなっています。
理由はわかっていません。
全米では68人の子どものうち一人ですが、ニュージャージー州では41人のうち一人です。
「ニュージャージー州にある発達障害者の支援団体は、数十年に渡って発達障害の子どもたちのために特別なプログラムを開発し、スポーツの機会を提供しています。」
ブキャナンは、さらに芸術団体も加わって劇場、博物館、その他の文化施設も発達障害の子どもたちが参加できるプログラムを行おうとしていると話します。
子どもにあった活動をみつけることは、発達障害と診断をされた子どもの親にとっては、とても重要なことになります。
マウンテンサイド子ども専門病院で、4歳の息子クリスチャンが参加できる水泳教室があることを知り、アンドレア・フォードはとても喜びました。
「息子にはできるだけふつうの生活が送れるようになって、兄弟たちと同じような活動も楽しんでほしいと願っています。
私は教師をしていますが、息子がグループで一緒に遊べるための手助けが必要でした。」
始めてから10年めとなる現在、病院で行われる7週間に渡る水泳教室は、身体や精神に困難をかかえる3歳から11歳までの子どもが参加しています。その子どもたちの4割は発達障害です。
「安全は発達障害の子どもの親にとって大きな問題です。
クリスチャンが水に慣れることで、私も安心できます。」
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このプログラムのコーディネーターであるケイリー・マクガイアは、自閉症スペクトラムの子どもたちはそれぞれが異なることを指摘します。
「療育方法を考えるときには、たくさんの要素を考慮する必要があります。」
おもちゃの車のタイヤのような回る物体に夢中になってしまう子どもがいます。
地図のような、動かないものがよい子どももいます。
揺れたり、常同行動をする子どももいます。光、音、触覚、そして変化に過敏な子どももいます。
マグガイアのような認定の療育レジャー専門家は、子どもたちが持っている強みも尊重します。
米国疾病対策センターの発表によれば、発達障害の子どもの44%が平均以上の知能をもっています。
発達障害の子どもの多くは、細かい点に気付けるだけでなく、高い記憶力があります。
数学、科学、音楽、芸術に優れている子どももいます。
発達障害の多くの子どもたちは、他の子どもたちとは違った、自分なりの方法で日常を過ごしています。
そのため、徐々に違った過ごし方にも慣れていく必要があります。
「息子のクリスチャンが水泳のレッスンを始めたときには、手や足に水が触れるだけでも嫌がりました。
先生たちは我慢強く、水に慣れるまでに多くの時間をかけてくれました。」
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芸術は、発達障害の子ども、特に自分の考えや感情を言葉で伝えることが困難な人にとっては、大きなメリットがあるレジャーになります。
「芸術は、言葉を適切に使う毎日の闘いから、休めるものです。」
ベッドミンスター現代美術センターのエリエ・ポーター・トゥルバートはそう言います。
「子どもの人生の多くの場面で、介護を行う人が全てを決定してしまいますが、自分で決定できるようにもなります。
芸術では子どもは、絵や、方法、感情や考えの伝え方を選べるのです。
ねんどの感触が嫌だったら、絵の具や鉛筆ができます。
円を描くのが好きだったら、何個も何個描いていいのです。」
センターでは、発達障害の子どものための1日間のプログラムを通年で実施しています。
5歳から15歳の子どもたちが参加しています。
このプログラムのプロジェクトでは、自閉症スペクトラムの子どもたちがもつ強みを活かしています。
写真で表現するのが得意な子、空間認識、絵画、その他のスキルが得意な子どもたちがいます。
カプランJCCという組織では、特別支援が必要な、約500人の子どもたちにサービスを提供しています。
子どもたちの少なくとも85%は、発達障害です。
保育園、放課後プログラム、サマーキャンプ、日曜プログラムなどを行っています。
ディレクターのシェリー・レビーはこう言います。
「このようなレクリエーションの機会は、子どもたちが教育システムを通じて、大人になっていくのに必要だと気づいた、ちょっとしたことを学ぶのに役立ちます。」
例えば、アイコンタクトとスマイルを学ぶことは、小学校で友だちを作るのに役立つとシェリーはいいます。
ボディランゲージや声の調子の違いがわかることも、就職のときに役に立ちます。
アスペルガー症候群の人は多くの場合、知的であるにもかかわらず、経済的に自立することにこれまで苦労をしてきました。
現在は対応できる保育園によって、適切なスタートを切ることができて、通常の公立学校や私立学校へ進学することができています。
カプランJCCの保育園は、落ち着きがない、高機能自閉症、ADHD、その他の発達障害の3歳から6歳の子どもたちのために10ヶ月のプログラムと6週間のサマースクールを提供します。
子どもたちが異なる社会的環境、教室、パーティー、遊び場で期待されることがわかるように、先生たちは人形劇で教えていきます。
現在は、発達障害の成人がよりよい生活を送れるようにするためのプログラムを提供することにも挑戦しています。
カプランJCCは、15歳から21歳を対象とした放課後プログラムや日曜プログラムで、水泳や音楽の他に、料理のような日常生活スキルの訓練も提供しています。
シェリーはこう言います。
「食事を計画し準備をする。そして夕食の会話に参加することで、自立して生活するために必要なスキルを身に付けていくことができます。
友情は、若い成人にとってはとても重要なものです。
彼らの多くはもう学校には行っていなく、両親は健康上の問題やその他の問題をかかえているからです。」
(出典・画像:米New Jersey MONTHLY
たくさんの種類の楽しめることがあれば、それだけ学べる機会が増えます。
どんどんこういった取り組みが増えていくと親子ともにありがたく、うれしくなりますね。
 
発達障害の若者のためのインターンシップ

(チャーリー)

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