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「恐怖のにおい」に恐怖しない発達障害の人

time 2017/11/29

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「恐怖のにおい」に恐怖しない発達障害の人

発達障害では多くの場合、人とのコミュニケーションにおける困難をかかえます。

相手の表情から感情を読み取るというような目を通じての理解が難しいことが理由として上げられています。

しかし、イスラエルのワイツマン科学研究所による新しい研究では、においの感覚の問題も、発達障害の人とのコミュニケーションの困難に大きな影響を与えていることを伝えています。

研究者たちは、自閉症スペクトラムの人たちは人の体から出て来るにおいに対して、そうではない人とは違った反応をとることを発見しました。

これらのにおいは、私たちはふだん気にすることはありませんが、気分や行動に影響を与える非言語のコミュニケーションになっているものです。

この発見は発達障害、自閉症について新しい認識をもたらします。

「恐怖のにおい」に恐怖しない発達障害の人 s3

ワイツマン科学研究所の神経生物学部門のノーム・ソーベル教授たちによるチームでは、人に幸福、恐怖などの感情をもたらすにおいについて研究をしています。

ふだん気にすることはありませんが、多くの哺乳類動物と同様な反応を私たちも意識せずに行っています。

例えば「恐怖を感じるにおい」は、私たちは気付いていなくても、私たちに恐怖を感じさせます。

においは、目に見えない社会的なコミュニケーションの一部にもなっています。

そこで、ソーベル教授たちの研究チームは、自閉症のようなコミュニケーションに困難をかかえる障害の人たちについてのにおいの役割について研究を行いました。

高機能自閉症の人たちと、そうではない人たちに対して、汗のようなにおいなど、気づくことができるにおいについてまず嗅いでもらいました。
この段階では、自閉症の人たちとそうでない人たちに差はなく、においを嗅ぐ能力について差がないことが確認できました。

次に「恐怖のにおい」で実験を行いました。

「恐怖のにおい」は、スカイダイビングをしている人から集めた汗のにおいです。
そして、同じ人からスカイダイビングをしていない、運動をしているときの「ただの汗のにおい」も集めました。

自閉症の人たちも、そうでない人たちも、この「恐怖のにおい」と「ただの汗のにおい」の違いはわかりませんでした。

しかし、自閉症でない人たちは、「恐怖のにおい」を嗅ぐと、皮膚の電気伝導率の変化から恐怖反応を示していることがわかりました。一方「ただの汗のにおい」ではそのような変化はみられませんでした。

そして、自閉症の人たちではそれが逆になりました。

自閉症の人たちは、「恐怖のにおい」では恐怖反応を見せませんでした。

「ただの汗のにおい」に対して恐怖反応を見せたのです。

「恐怖のにおい」に恐怖しない発達障害の人 s4

そして次の実験です。

研究チームは鼻の穴から、いろいろなにおいを出せるマネキン人形を作りました。

このマネキンを使って、実験に参加した人たちに対して、さまざまなにおいを出しました。
研究チームは、においによって参加者した人たちの感情をコントロールできることを確認できました。

そして、このマネキン人形からも「恐怖のにおい」を出します。

この場合でも、落ち着くようなにおいを出したときに比べて、自閉症の人たちは「恐怖のにおい」を出すマネキンの方が安心することができていました。

「恐怖のにおい」に恐怖しない発達障害の人 s5

実験は続きます。

研究チームは、「恐怖のにおい」のような感情に影響を与える、他の社会的なにおいについても、自閉症の人たちとそうではない人たちとで差があるかを調べました。

実験では、突然大きな騒音にさらされます。そして同時にヘキサデカナルという、人を落ち着かせる体臭に含まれる成分のにおいを出します。
目の筋肉の上につけた電極から、恐怖反応を読み取ります。

自閉症でない人たちの場合には、ヘキサデカナルのにおいが出されると、恐怖反応は弱くなっていました。

一方、自閉症の人たちは、ヘキサデカナルのにおいが出されると、恐怖反応が「強く」なっていました。

つまり、この実験に参加した自閉症の人たちは、目に見えないコミュニケーションとなっているにおいについて、理解できていないのではなく、むしろ逆、誤った理解をしてしまっているのです。

「恐怖のにおい」に恐怖しない発達障害の人 s1-2

ソーベル教授たちの研究チームは、自閉症の人、そうでない人の間にある、無意識に行われる反応の違いという研究結果から、私たちの臭覚と発達には、深い関係があると考えています。

近年の研究では、私たちの体のあらゆる場所ににおいを感じとる器官があることがわかってきました。
つまり、それらの器官も使った微妙な感覚の検知が、自閉症などの発達障害のために失敗している可能性があるのです。

ソーベル教授はこう言っています。

「私たちにはまだまだ研究が必要です。

さらなる研究をして、無意識に行われている「におい」のコミュニケーションと、発達障害により生じる、人とのやりとりの困難の原因について明らかにしてきたいと考えています。」

(出典:米SicenceDaily)(画像:Pixabay

うちの子どもと、よく一緒にジェットコースターに乗りました。

正直、私は苦手です。怖かったです。

それでも横を見ると、うちの子どもがいつもニコニコして、喜んでいるように見えたからです。

私から発せられた「恐怖のにおい」がよかったのかもしれません。

(チャーリー)

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