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バイリンガルの発達障害の子どもは作業の切り替えがうまくできる

time 2018/01/17

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バイリンガルの発達障害の子どもは作業の切り替えがうまくできる

発達障害の子どもの中には、あることをしているときに別のことをするような切り替えに苦労をする子が多くいます。
“Child Development”誌に掲載された新しい研究では、2カ国語を話す子どもはそのような、作業を切り替える苦労が少ないことがわかりました。
カナダのマギル大学のコミュニケーションと障害を研究するアパルナ・ナディク教授はこう語ります。
「これは、新しい驚くべき発見です。
これまでの15年間、発達障害の場合にバイリンガルであることは、困難を減らすことに役立つのか、そうでないのか、という議論が続いていました。
ある研究によれば、バイリンガルであると意識せずに言語を切り替えてコミュニケーションを行うことために、認知機能を高めると伝えています。
これが、発達障害の子どもたちにもあてはまるのかどうかの研究はこれまで行われていませんでした。」
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今回の研究では、自閉症スペクトラム障害であるか、そうでないか、バイリンガルか、そうでないか、各グループ10名ずつの合計40名の6歳から9歳の子どもたちに実験に参加してもらいました。
それぞれのグループの子どもたちは、コンピュータを使った切り替わる作業を行います。
子どもたちは、最初にコンピュータの画面に現れるものを同じ色ごとに並べることを求められます。
つまり、かたちの違いは無視して、青いうさぎだったら青のところに、赤いボートであれば、赤のところにというようにです。
その次に、かたちに合わせて並べることを求められます。
つまり、青いうさぎでも、赤いうさぎでも、うさぎのかたちが同じなのでそのように並べます。
このような作業の実験を行った結果、
自閉症スペクトラム障害のあるバイリンガルの子どもは、自閉症スペクトラム障害でバイリンガルでない子どもよりも、作業の切り替えをうまく行えることがわかりました。
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このバイリンガルであることの優位性は、自閉症スペクトラム障害の子をもつ家族にも大きな影響を与えます。
「教育、育児に関わる重要な意思決定を行う場合に、確かな証拠があるかは重要です。
自閉症スペクトラム障害の子どもにとって、複数の言語が使われる環境は、言語発達を困難にさせるだけといわれてきました。
しかし、ここカナダのモントリオールのような英語、フランス語を使うバイリンガル社会では、バイリンガルであることは一般的なことです。
しかし、このようなバイリンガル社会でも、自閉症スペクトラムの子どもに1つの言語だけを教える家庭が増えていました。
しかし、それは子どもが大きくなったときに、雇用、教育、社会への参加に困難をもたらしてしまいます。」
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研究チームでは、今回の研究では参加した子どもの人数は少ないものの、自閉症スペクトラム障害の子どもへのバイリンガルであることの利点は大きな意味があるために、さらに研究を進めたいと考えています。
これから3年間、今回の研究に参加した子どもたちの発達を追跡調査する計画です。
研究室で確認できたバイリンガルの利点が、子どもの成長とともに日常生活でも現れるか確認したいと考えています。
(出典:米ScienceDaily)(画像:Pixabay
2カ国語を話すことが求められるような地域や環境に住んでいる場合には、1つの言語しか教えないというのはとても勇気がいる選択だと思います。
まして、複数言語できるほうが、切り替えなども上手にできるのであれば、もうそんな選択をしなくてもよいかもしれませんね。
2つめ3つめの言語を学ぶことはできるのか?いいのか?

(チャーリー)

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