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早期の発達障害の診断ツールにつながるかも。呼びかけへの反応

time 2019/05/10

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

早期の発達障害の診断ツールにつながるかも。呼びかけへの反応

発達障害の診断はできるだけ早くされることが重要であることが知られています。
それは、療育を早くから行うことで、言語、認知、社会的スキルの向上など、発達の成果が向上するからです。
米ユタ大学の小児科の准教授、ポール・S・カーボーン博士はこう言います。
「12ヶ月から24ヶ月の間に、多くは発達障害の兆候が現れます。
それを正しく評価することができれば、2歳から療育が行えるようになります。
療育はできる限り早く行いたいのです。」
赤ちゃんが奇妙な行動をとっていたら、親は心配するだけでなく真剣に注意する必要があるということです。
米疾病管理予防センターのWebには、子どもの発達の段階ごとの行動などが列挙されています。
子どもがそうした行動をしていない場合には、発達障害の初期の兆候かもしれません。
早く評価し診断することがとても重要です。
そのため、診断をするために何ヶ月も待たされたりするのは、良いことではありません。
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米デューク大学の精神医学及び行動科学の教授であり、自閉症と脳についての研究所の所長であるジェラルディン・ドーソン博士はこう言います。
「発達障害である自閉症は、社会的なコミュニケーションに関わる障害です。
そして、初期段階で2つの兆候が見られます。
一つは、名前を呼んでも反応しません。
また、他の人が関心を示しているものに、一緒に関心を示しません。つまり、共同注意と呼ばれることをしません。
発達障害でない子どもであれば生後9ヶ月、遅くとも18ヶ月までに、関心のある対象について親とやりとりをし、共通の経験を作り出そうとします。
しかし、自閉症スペクトラム障害の子どもはそれを行いません。」
自閉症スペクトラム障害の早期診断に役立つ行動を探している研究者たちは、幼い子どもが自分の名前を呼ばれた時にどのように反応するかに着目しました。
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ドーソン博士らは、生後16ヶ月から31ヶ月の幼児の反応を調べました。
自閉症スペクトラム障害の幼児は、ビデオから目をそらし、呼びかけを行う人を見るのにかかる時間がとても長いものとなっていました。
「自閉症と診断されるようになる幼児は、世界を違うように見ています。」
そうドーソン博士は言います。
最終的には、親たちが自分でこれを行って簡単に自閉症スペクトラム障害である可能性を評価できるツールを作ることを目標にしています。
「簡単に、早く、発達障害について診断できるようになるのはとても重要です。
私たちは、親が子どもの兆候に気づくことが得意であることは調査で確認しています。
それで診断できるようにしたいのです。」
現在、発達障害の診断は専門家により行われます。
米フィラデルフィア小児科病院の自閉症研究センターの発達小児科医のスーザン・レビ博士はこう言います。
「診断は、発達、言語、運動、それらで、これまでに培われた発達についての見識を基に行われます。
社会的なスキルや、名前を呼びかけたときの反応、アイコンタクトなどを見たり、
異常な行動がないかを見て行います。」
また、診断においては反復的な行動についても注目するといいます。
親からの聞き取りも重要です。
「子どもの現在のできることや、変わったこと、困難に思っていることについて話を聞きます。
得意なこと、不得意なこと、それらが自閉症スペクトラム障害の基準と一致するかについて検討します。」
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子どもが幼いほど、診断することは難しくなります。
一方で、幼いほど、診断後の療育の効果は高まります。
そのためには、医師など専門家と子どもの家族との関係を強化する必要があります。
レビー博士はこう言います。
「発達障害への対応は、マラソンやトライアスロンのように長期にわたるものです。
すぐに解決することはありません。
そのため、すぐに解決できることを約束するようなことをしない、自分にあった専門家を見つけることが重要です。」
(出典:米The New York Times)(画像:Pixabay
うちの子は、呼びかけても反応があまりなかったように思います。
同じものに注目することもなかったですね。
いろいろ反応がない、お人形さんのようなイメージをもった憶えもあります。
それに比べると、今はいろいろ反応してくれるのでうれしく、楽しく思います。
自閉症の子は母の声に対する反応が弱い。研究結果

(チャーリー)

 


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