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発達障害の息子が行方不明に。母親が考える子の自立、子離れ

time 2019/07/04

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発達障害の息子が行方不明に。母親が考える子の自立、子離れ

金曜日の午後1時、私の心臓は止まりそうになりました。
親だったら聞きたくない話を電話で聞かされました。
「息子さんが行方不明になりました。
休憩時間に遊んでいたときにいなくなりました。
今、みんなで探しています。
警察にも連絡しました。」
私は車を走らせます。
頭に浮かぶのは、大きな青いボールを持っている息子の姿だけです。
今日は楽しい金曜日だから、ボールを持っていくと言っていました。
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私の10歳の息子は発達障害、自閉症です。
息子は左右を見ないで道を渡ることもあります。
誰とでも話します。
しかし、自分のことをきちんと伝えることができません。
そして、言われたことは何でも信じてしまいます。
私の息子は幼稚です。
他の子どもと一見何も違うところはないように思われるはずです。
しかし、精神年齢は見た目の年齢には全く達していません。
息子の発達障害は、天から贈られたものでもなければ、呪いでもありません。
そう簡単なものではありません。
子離れするのは、発達障害の子であればなおさら難しいと思います。
特別支援を必要とする子どもに慣れて、親も成長します。
親も子どもに依存するようになります。
いつ子離れするべきか、それは難しい。
もちろん、私は息子に自分の人生を送ってもらいたいと願っています。
自立できるようになってほしい。
私は立派な青年になることを望んでいます。
まだ、牛乳をお店に買いに行くことができるようになったばかりですが、大学にだっていけるかもしれません。
子どもが将来どうなるのか、親であってもわかりません。
わかっているのは、息子がいつか自立し、私が子離れしなければならないこと。
そしてそれははとても難しく、重要だということです。
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私の息子、ジャクソンが自閉症、そしてADHD、不安障害と診断をされたとき、息子の進路が見えてきました。
多くの子どもたちは、紆余曲折を仲間とともに経て、成長していきます。
自然に成長していき、一人で学校に通うことから、いろいろなことができるようになっていきます。
しかし、ジャクソンには仲間はいません。
他の子どもたちとは違ったからです。それでも、ジャクソンは成長してきました。
落としてたくさんのお皿を割ってきましたが、今では食器洗い機からテーブルまできちんと持っていけます。
こぼすことはありますが、自分のミルクをコップに注ぐことができるようになりました。
私は自分で注いでしまおうという思いを我慢して、時間をかけて見守ってきました。
自分によく言いました。
「あなたがジャクソンに挑戦をさせなかったら、ジャクソンのできることがわからないし、ジャクソンもできなくなる。」
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ジャクソンと私は、祖父母のところへ電車でよく行きました。
途中でジャクソンがトイレに行きたくなることがありました。
「僕は自分で行けるよ。ママ。もう大きいんだから。」
10歳の男の子です。
母親が一緒について行くのはおかしく思われます。
しかし、一人だけでは実際のところ心配です。
「必ずここに戻ってくるんだよ。」
私はそう言うと、心配しながら待ちました。
もし、私の助けが欲しくなったら?
きちんと手を洗えているだろうか?
トイレのドアを開けられなくなったりしないか?
元気な声が聞こえました。大丈夫だと思って目を離します。
しかし、ジャクソンは戻ってきませんでした。
保護されて戻ってきました。
私はそういう経験をしてきました。
私は22歳のときにバックパック一つでイギリスに行きました。
ホステルに住み、仕事を探しました。
恐ろしく不安でしたが、大胆な自分が好きでした。
私は後退を繰り返しながら、成長してきました。
私は自分の子育てでも、後退を繰り返しながら、母親になってきました。
息子から子離れすることは、私の無邪気な少年を、扱いを理解していない世界から守らなければならない本能に反することです。
ジャクソンが事故にあったら。
そう考えると。
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行方不明になったと電話の連絡があってから、ようやく学校に着きました。
息子は部屋に座っていました。
「ママ」
大きな笑顔です。
私は本当に安心しました。
校長先生の向かいに座って、あの大きな青いボールをかかえています。
「一人で歩いて、学校から家に帰っていたんだ。」
私は息子を抱きしめました。
そして、顔を両手でつつみました。
息子のほおは、赤ちゃんの頃のままです。まだ今は。
(出典:ニュージーランドstuff)(画像:Pixabay
うちの子は重度の発達障害、自閉症で知的障害なので、私としては自立よりも、自分ができるだけそばにいてやれるように考えることのほうが現実的です。しかし、ふつうに考えたら私のほうが先にいなくなるので、現実的なようで現実的でないことも承知しています。
小さな頃に何回かいなくなったこともあります。
無事に見つかって今があるわけですが、思い出すと、ただいてくれるだけで幸せに思います。
発達障害の子へ母が始めた取り組みが拡大。アリババから支援も

(チャーリー)


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