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発達障害の夫との間によく起こる問題「私の何がいけないの?」

time 2019/07/20

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害の夫との間によく起こる問題「私の何がいけないの?」

結婚生活を送るのにコミュニケーションは欠かせませんが、パートナーが発達障害である場合には問題が生じてしまうこともあるでしょう。
私は、アメリカのシアトルで心理療法士としてパートナーが発達障害であるカップルの支援をしています。
カップルの一方が発達障害であることは、思われているよりもめずらしいことではありません。
そして、女性のほうが発達障害ではないカップルが多いです。
私が支援をしている夫婦の問題でよくあるのは、発達障害でない妻が、発達障害である夫が自覚することなしに発した言葉に深く傷つけられるというケースです。
妻は夫に言われたことを注意深く考えます。
自分の考えを説明し、夫をゆるそうともします。
できるかぎり落ち着いて、妻からはひどいこともいいません。
しかし、夫は妻の言葉を聞くよりも前に、自分は全く傷つけるつもりはなかったと妻に言います。
むしろ、妻を非難することもあります。再び、妻を傷つけるような言葉で。
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「私が反応しすぎなんでしょうか?
どうして、夫には私を傷つけるつもりはないのに、私はこんなに傷つくのでしょうか。
私の何がいけないんでしょうか?」
多くの場合、誤解をした自分が悪いと妻は考えます。
それでも、夫は怒り続けて妻の考えも理解せずに、出ていってしまうかもしれません。
一人残された妻は混乱し、また傷つきます。
妻は夫が悪いという考えを無視しようとします。気をそらします。
ですが、消えることはありません。
また、時間がたたないうちに夫から言われ、そしてついには爆発してしまいます。
妻は発達障害の夫に深刻な問題があることを確信し、夫に対する気持ちもどんどん悪化していきます。
こうしたことが現実によく起きています。
そして発達障害である、でないという立場の違いを理解をして、どう解決すればよいかを考える重要な例といえます。
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発達障害の夫の立場になって考えてみましょう。
夫の思考は「文字通り」です。コミュニケーションの微妙な部分、非言語のコミュニケーションの70パーセントは理解できていません。
夫にはわからないのです。そして自分の考えを相手に配慮することなく「文字通り」話します。
たとえば、妻が新しくした髪型が良いかを夫に聞くと、夫は素直にそう思っているのでこう答えます。
「前の髪型のほうが良かった。」
しかし、妻は真実よりも新しい髪型を褒めてもらうことを期待していたはずです。
発達障害でない人の多くであればその意図を理解して、「いいね」と親切に反応をするでしょう。
コミュニケーションの空気、見えない慣習といえる、そう答えるべきルールが夫にはわかりません。
「ひどい」
妻から帰ってきたその言葉に夫は疑問を感じます。
発達障害の夫は質問に対して、正直に自分の考えを答えただけなのに、対する妻の反応に困惑をしてしまいます。
一方が発達障害のカップルでは、定期的にこんな問題が生じます。
発達障害の男性と結婚をした場合、こうした問題をどうやって回避することができるでしょうか?
まず最初に、自分との違いを理解してください。
例えば、髪型を変えたのであれば、本当は褒めてもらいたかったのですから質問でなく、褒めてくれるように頼めばよかったのです。
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私たちが、相手の言っていることを無礼に思ったりするのは、見えない社会的な慣習に相手も合意しているという前提があってのことだと忘れないでください。
こうした見えない社会的な慣習は、発達障害の人にはわかりづらいものです。
発達障害の人はこれまでに周りの人の反応を見てきた経験はあるものの、直感で反応しなければならないのです。
そして多くの場合、他の人から見れば間違った反応になってしまうのです。
発達障害の夫はわからずに、大きな不安をかかえながら、いつもコミュニケーションをしているのかもしれません。
パートナーであるあなたが、目に見えないものを見えるように助けられれば、夫にとって本当に大きな助けになるはずです。
しかし、この会話の問題は一例にしかすぎません。
発達障害の人はみんなそれぞれ異なります。同じではありません。
それでも、問題の背後にある理由を理解することで、これまでたびたびあなたを傷つけてきたことと共に平和な日常生活を築いていくことができます。
そしてこうした問題があったときには、自分を非難しないでください、自分には優しくしてください。
あなたが相手を理解し、違いを理解できたとしても、これからも傷つくことがあるはずです。
相手には傷つける意図はなくても、あなたをまた悩ませてしまうはずです。
専門家に相談もしてください。
(出典:米Your Tango)(画像:Pixabay
発達障害の有無に関わらず広く夫婦やカップルに参考になるものかと。
結局のところ、発達障害の方に対する考え方、接し方は程度は違えど人類みんなが共通してかかえる問題にも通ずるもの、人類みんなを良くすることにもつながっていくものだと思います。
みんな同じにみんな違いますから。
多くの子に見てほしい発達障害の子のアニメ動画。見方が違うだけ

(チャーリー)


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