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発達障害による困難は先天的な要因が大きいが環境で変えられる

time 2019/11/25

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害による困難は先天的な要因が大きいが環境で変えられる
  • 読み書きの困難の原因は遺伝と環境のどちらが大きいのか?
  • 失読症の人でも読む能力を向上させることはできるのか?
  • 療育や適切な学習環境が発達障害の症状を緩和することはあるのか?

人間の行動を大きく形づくるのは遺伝なのか環境なのかという問題は何世紀にもわたって議論されてきました。
先天的な要因、遺伝と環境は実際には相互に大きく関連していることがこれまでの研究でわかっています。
例えば、読み書きの能力について考えてみましょう。
言語を可視化することは、人間の最も並外れた能力の一つです。
読み書きは、現代世界で成功するための基本ですが、その学習が難しいと困難をかかえる人もいます。
この困難は発達障害である失読症など多くの理由で起きます。
しかし遺伝子も環境も、どちらかだけが読み能力の違いの原因でないことがわかります。
読書は文化的な発明であり、進化論における自然淘汰の対象となったスキルや機能ではありません。
アルファベットの文字は約3000年前に地中海周辺で発生しましたが、文字を読めるようになった人が多くなったのは20世紀になってからです。
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読み書きは脳の回路を進化させ文字と音声をひもづけ、見る言葉と聞く言葉をつなげました。
脳のスキャンから、この「読み取り脳内ネットワーク」が、誰でも脳のほぼ同じ場所にあることがわかっています。脳の言語領域と音声領域、および「視覚的な単語形式領域」として知られるようになったつながった領域です。
基礎的なネットワークを構築する設計図は、何らかの形で遺伝子に存在しています。
つまり、遺伝子には人間の成長についての指示が書かれており、その指示によって脳内のネットワークも生まれます。
そして人の遺伝子には常にばらつきがあり、そのためにそれぞれの人ごとに脳内ネットワークの発達と機能にもばらつきが生じます。
つまり個人差です。
実際、読解能力のばらつきは遺伝による影響が大きく、発達障害である失読症も多くは遺伝的な原因によるものです。
これは、読み書き能力を直接作る遺伝子があるということではありません。
そうではなくて、遺伝子が脳全体の機能に関係し、成長・発達の過程で、話したり読んだりすることに関わる脳内ネットワークに影響を及ぼすのです。
しかし、遺伝子がすべてを決めるわけではありません。
脳内ネットワークの変化には、経験や学習が影響を与えます。
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これまでの研究では、読み書き能力にかかわる問題には、発話の音を分解して聞き取れる能力が大きく関係することが示唆されています。
実際に失読症の人たちも、幼児のときに話せるようになることに苦労してきた傾向があることがわかっています。
ものに名前をつけられる行動がそうでない幼児に比べて遅いのです。
これは書かれた文字についてもあてはまります。文字は音と関係します。
しかしそれでも、学習によって成長することができます。
読み書きの学習の難しさは文法や文字のつづりが複雑な言語では特に顕著になります。
一方で、イタリア語など他に比べると簡単な文字のつづりである言語では、そうではありません。
生まれたときの失読症の人の脳内ネットワークは、言語による違いはないと考えられますが、失読症の表れ方は使う言語によって違ってくるのです。
遺伝と環境は対立するように長らく考えられてきましたが、実際には遺伝に基づいた成長の過程で環境が大きく影響してきます。
遺伝は、さまざまな出来事に対する経験と反応に影響を与えます。
その結果、経験と反応を選ぶようになるために環境も異なってきます。
たとえば、生まれたときから何かが得意であれば、それを好んで行っていきたいと思うはずです。
読書について考えれば、それは顕著になります。
読解力の高い子どもは、読書を好む傾向があります。
これによって、さらに読解力が向上し、ますます読書が好きになっていきます。
逆に生まれたときに、読解力が低ければ子どもは逆の行動になるでしょう。
読書を嫌い、時間が経過するとともに他の子どもよりもはるかに読書はできなくなります。
これが療育を行う理由です。
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イタリア語では失読症の人が少ない例と同じく、療育によって遺伝的な要因の影響を緩和することができます。
たとえば、文字のつづり方をより簡易なものを利用してもらうことで助けることができます。
そうすることで、失読症の人も読書ができ、楽しめるようになっていきます。
ポジティブなフィードバックが、モチベーションを上げ、自ら進んで行うことを応援します。
遺伝による先天的なこと、環境によること、両方をとらえてプラスの影響がもう一方もプラスにするフィードバックループを考えなければなりません。
もちろん好循環だけでなく、マイナスであればマイナスにする悪循環もあります。
遺伝は大きく影響を与えるため、複数の世代にまたがりますが、子どもを学校に通わせた親は彼らと孫のために有利な環境を作りました。
遺伝と環境との間のインタラクティブなループは、一人の生活を超えて広がり、コミュニティや世代を超えて展開します。
これらのダイナミクスを認識することで、私たちは広く社会でこのフィードバックループを得ることができます。
(出典:豪THE CONVERSATION)(画像:Pixabay
要は発達障害による困難を減らしていくことは可能なのです。
うちの子も小さかった頃に比べたら、できることも増えて、コミュニケーションもとりやすくなりました。
これからも、自分のペースで成長していってくれればいいなと願っています。
発達障害の学習障害を乗り越えスターになったキアヌ・リーブス

(チャーリー)


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