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自閉症の人への偏見と視線が変わるように。豪のキャンペーン

time 2020/02/25

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

自閉症の人への偏見と視線が変わるように。豪のキャンペーン

たくさんの乗り継ぎのことを考えると、ジェは家を出ることができない日もあります。
明るい蛍光灯にも困難を感じます。

ジェはオーストラリアの自閉症の人の40パーセントにあたる、家を出ることに困難をかかえる一人です。
ジェは外に出かける場合、多くはサングラスやパーカーを身に着けています。
こうすることで、まわりの人からの視線を避けられるからです。

オーストラリアのビクトリア州で始まったキャンペーン、チェンジ・ユア・リアクションは、自閉症について理解を広げようとするもので、自閉症支援団体のAMAZEと共同で行われています。
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このキャンペーンでの広告の中では、職場での明るい照明に苦しんでいる女性や、カフェでコーヒーを注文するときにアイコンタクトに苦労している男性が登場しています。

スーパーマーマーケットでレジに並ぶ親子は、きちんとしつけないさいと注意されています。

「偏見をもって見ないでください。面白がって見ないでください」

そうジェは言います。
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ジェはAMAZEのコミュニケーションオフィサーです。このキャンペーンに対するソーシャルメディア上でのコメントを監視しています。

ほとんどのコメントは支持的なものですが、長い撮影の間、強い光やうるさい音で過ごしたはずの広告に出演している人たちは本当は自閉症ではないのではないかというコメントがありました。

しかし、出演しているのは実際に自閉症をかかえる人たちです。

「長い間、厳しい状況を我慢していると、自閉症の燃え尽き症候群になります。
家に帰ると一気にパニックを起こしてしまうのです。

発達障害である自閉症は目に見てすぐにわかるものではありません。

そして、誰とも同じで調子の良い日も悪い日もあります。
適切なサポートが求められます」

ジェは目に見える障害とそうでない障害とでは違う対応が必要だといいます。

例えば、バス路線が電車に変更されたときには車椅子を利用する人たちにはタクシー券が配布されたといいます。
一方で、ジェのような自閉症の人たちには十分に前もっての交通機関の変更の通知と、乗車計画が必要だったといいます。

自閉症の人たちを支援しているAMAZEの研究では、オーストラリア人の85パーセントが自閉症について知っていると答えていますが、サポートの方法を知っていると答えたのは29パーセントに留まっており、より理解してもらうための教育の充実が求められています。
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ビジネスやスポーツの世界では、買い物がしやすくなるように感覚に優しい時間が設けられたり、必要なときには落ち着けるように避難できるスペースの設置なども行われていますが、自閉症に対する理解はまだ欠けているとジェは言います。

午前中に「静かな時間」を設けているスーパーマーケットがあります。
それらは、自閉症の人たちというよりも、自閉症の子と親に適したものだといいます。

「私たちは環境になれるよう、適応するように学んでいます。
むしろ、いつもと違うと混乱してしまうのです。
今まで聞いたことがない冷蔵庫の動作音などが気になってしまいます」

ジェはAMAZEのスタッフとして、自閉症の人に優しい環境となっているか多くの場所を訪れています。

「正しい配慮がされていれば、それは本当に素晴らしい。
より多くの人たちにも利益となるそうした環境作りを、もっと多くの場所で検討されることが求められています」


(出典・画像:豪The Courie

周りの目は気にしない。こちらも不適切に騒がせない。
そう決めて努めてきました。

騒いではいけないようなところは基本行きません。
けれど、奇声を上げたりすると当然こちらを見る人もいます。

すみません、こちらもしかたありません。あちらもしかたないと思います。
なるべく気にしない。

発達障害の大人たちが交流し孤独でないことを感じられる夕食会

(チャーリー)


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