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自閉症の人が摂食障害になるのは自分の感情を識別できないため

time 2020/08/08

この記事は約 4 分で読めます。

自閉症の人が摂食障害になるのは自分の感情を識別できないため

摂食障害は、あらゆる精神疾患の中で最も死亡率が高い疾患です。
発達障害である自閉症の人の摂食障害については、あまり理解されていませんが、より重度で長引く傾向があります。

摂食障害との生活が長くなればなるほど、回復は難しくなります。
長く続く摂食障害は、死の可能性が高いことと関連しています。

自閉症の人たちは、他の精神疾患と同様に慢性的な摂食障害をかかえるリスクがあるという事実は、自閉症でない人よりも平均して寿命が短い理由の一つかもしれません。

なぜ自閉症の人たちは摂食障害もかかえやすいのでしょうか?

摂食障害になる理由の一般的かつ主要な危険因子は、ダイエットです。
すでに摂食障害に遺伝的に脆弱であるかもしれない人たちが、ダイエットを行えばそれはなりやすいでしょう。
自閉症の人たちは、そうでない人たちよりもダイエットする可能性は高くはありません。
しかし、自閉症の特性である細部への注意や強いこだわりが結果的にダイエットにつながる可能性があります。

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自閉症の人たちに見られる、決まった行動を好むことは、食べることにも影響を与えます。
そして、極端な好みによって食事が制限されていることもあります。
空腹感を感じない、胃腸の問題、味、におい、食感に極端に敏感、そうしたことも食べることを困難にさせます。

さらに、自閉症の人たちはしばしばいじめられたり、社会的に孤立したりしているために、ダイエットや減量によって、自分の価値を取り戻そうとする人もいます。
摂食障害によって、不安や抑うつの感情が麻痺させる人もいます。

摂食障害の人たちの核心的な特徴は、自分の感情を識別してそれに対処することが難しいということです。
自閉症の人たちも感情と格闘しています。

私たちの研究チームは、このことが摂食障害になりやすい理由を説明するのに役立つのではないかと考えました。

感情を識別し、記述することができないことによって特徴づけられた人格特性はアレキシサイミア(失感情症)と呼ばれています。
アレキシサイミアであることは、感情的に色盲であることのようなものであり、それは微妙なものから重度のものまであります。

自分の感じている感情を見つけるのが難しくても、自分の心拍数などで自分が怒ったり、恐れを感じていることが識別できる人もいます。

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アレキシサイミアは自殺や自傷行為のような多くの否定的な結果とも関連しています。
自分の感情を識別したり表現することができない人は、自分自身を落ち着かせたり、他者からのサポートを得ることが難しいと感じるため、このような結果になる可能性があると考えられます。

自閉症の摂食障害にアレキシサイミアが寄与しているかもしれないかどうかを確認するために、一般集団における摂食障害の症状と自閉症の特徴を調べました。

自閉症はスペクトラムです。
そのために、誰もがある程度の自閉症的特徴を持っているといえます。
それは実際に自閉症であることを意味するものではありません。

このことが、自閉症の性質について教えてくれます。

421人の参加者を対象とした実験で、より高く自閉症の特性があると、より高く摂食障害症状と相関することがわかりました。

また、高レベルのアレキシサイミアが完全にまたは部分的にこの関係を説明することも発見しました。

感情の識別、記述の困難と高い自閉症特性を持つことは、摂食障害症状を発症しやすくなる可能性があることが、研究の結果から示唆されます。

そして男性と女性とで違いがあることも発見しました。

女性ではアレキシサイミアが摂食障害症状と関連していました。
男性ではアレキシサイミアと摂食障害症状とに関連は見られませんでした。
しかし男性のグループは少人数であったため、より大きなサンプルを用いてもこれらの知見が持続するかどうかを確認することはできませんでした。

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この研究では、自閉症の特徴を持つ人、あるいは実際に自閉症の人がアレキシサイミアをかかえていれば、摂食障害の症状も必ず引き起こすとまではいえません。
実際には関係が逆で、摂食障害の症状がアレキシサイミアと自閉症の特徴を生じさせるということかもしれないからです。

しかし、自閉症の人からそうでない人も含めて、アレキシサイミアが摂食障害と関係があるという考えには合うものです。
この実験のある参加者は、カロリー摂取量を制限することで起きた体の内部感覚についてこう説明しました。

「不安の原因となっていた、わからなかった、識別できない感覚が減りました」

自閉症であることに関連した多くの否定的な結果(自殺率の高さや摂食障害のリスクの増加など)があります。

そのために自閉症そのものではなく、実際にこれらの否定的な結果にどの程度、アレキシサイミアが寄与しているのかを探ることが重要になるはずです。
自閉症の子に対する療育などは、潜在的にこれらのリスクを減少させるかもしれません。

英ボーンマス大学 心理学上級講師 レイチェル・モズリー/ローラ・レインショウ‐ビュリアー

(出典:英The CONVERSATION)(画像:Unsplash

自分の感情について識別できない「アレキシサイミア」(失感情症)。

「お腹が空いた」という感覚が得られないのかなと察します。そうであれば食べることに影響は間違いなくありそうです。

体の内部の感覚の捉え方にも問題を抱えていることはこれまでにも聞いています。

発達障害の息子の問題行動に体の内側の「内受容感覚」が関係

(チャーリー)

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