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奇妙に見える指先を動かす行動は、自閉症の人の環境への対処法

time 2021/12/02

この記事は約 8 分で読めます。

奇妙に見える指先を動かす行動は、自閉症の人の環境への対処法

スティミングとは、自己刺激的な行動を繰り返すことを指します。
指先を動かすようなスティミングは奇妙な習慣ではなく、むしろ自閉症の人にとっては最も強力な環境への対処法の一つであるかもしれません。

環境や特定の感覚刺激が過度になると、私たちはしばしば社会的・感情的スキルに頼って安心感を得ます。
しかし、社会的コミュニケーション能力や感情調整能力が低下している自閉症の人にとっては、このような選択肢はないかもしれません。
多くの自閉症者にとって、不確実性や圧倒された感情に対処するために、スティミング(具体的には、信頼できる落ち着くリズムの反復行動)が必要になることがあります。

本を読んでいるときに、髪の毛をくるくる回したり、足をジタバタさせたりしていませんか?
もしかしたら、指を叩いていたり、ペンを叩いていたり、関節を鳴らしていたりするかもしれません。
誰もがスティミングをしています。
しかし、自閉症の人のスティミングは、量、強さ、種類が異なる場合があります。

f3 奇妙に見える指先を動かす行動は、自閉症の人の環境への対処法

フィンガーフリックは、自閉症の子どもや大人が行う、手を使ったスティミングの一種です。
フィンガーフリックやハンドフラッピングは、親が自閉症の子の好きなスティミングとしてよく挙げています。

フィンガーフリックは医学用語ではないため、正確な定義はありません。
ある親は、指を開いたり閉じたりする動作で、特に親指と人差し指の関与を強調しています。
また、「指をはじく」とは、「指を鳴らす」ような動作を繰り返すことだと考える親もいます。

また、顔の近くで指をはじくような素早い動きを繰り返すのも、その一つとされています。

この研究の著者であるレイチェル・A・カルターはこれらを行う理由として、空間視覚能力の低さに対する補償が考えられると説明しています。
自閉症の子どもたちにとって、指を動かすことは癒しや刺激になっているかもしれませんが、カルターの研究によれば、それはより重要なニーズに応えるものでもあるようです。

自閉症の子どもたちは、視覚・空間能力の低さを補うために、追加の感覚入力を必要としている可能性があるといいます。

顔の近くで指をはじく動作を繰り返すことで、子どもは自分の体が空間や他の物に対してどの位置にあるかを知ることができます。
この行動やその他のスティミング行動は、自閉症スペクトラム障害のような発達障害の兆候である可能性があり、親が診断を受けるきっかけとなる初期の指標の1つになっています。

スティミングの正確な定義については意見が分かれるかもしれませんが、ほとんどの専門家は、自閉症の中核的な特徴である制限的・反復的な行動の現れである可能性に同意しています。
精神疾患の診断・統計マニュアル」(第5版、DSM-5、米国精神医学会、2013年)では、感覚刺激に対する非典型的な反応が自閉症診断の新たな基準として導入されています。

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自閉症の子どもが耳を塞いで体を揺らしているのは、聴覚刺激に対する非定型的な反応を示しているのかもしれません。
指を動かすことは、子どもが環境に圧倒されているときに何かに集中できるようにしたり、繰り返される行動のリズムに癒されたり、あるいは、感覚処理システムの障害に対処する(あるいはバランスをとる)ためにその行動を利用しているのかもしれません。

自閉症の初期症状として、制限された反復的な行動(スティミングを含む)が見られることがありますが、スティミングは発達障害などをかかえない子どもにも見られるため、注意が必要です。
さらに、感覚処理障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)など、他の疾患との関連も指摘されています。

自閉症のスティミングと他のタイプのスティミングを見分けるには、
通常、その行動の強さが問題となります。
自閉症の子どもは,ずっと何時間も刺激を与えることがあります。
自閉症とは関係のない他のタイプの刺激は,通常,もっと短い時間です。

まだまだ道のりは長いですが、社会は、目に見える障害を持つ人が必要とする、あるいは利用する代償を、より受け入れやすくなってきました。
しかし、目に見えない障害として定義されることの多い自閉症について、その対処法や「代償」はまだ奇妙なものとみなされています。

圧倒されたり、感覚処理の問題を補うための行動としてのスティミングは、尊重されサポートされるべきです。
健康状態に対処するために便宜を図る必要がある個人の権利は、社会によって擁護されるべきです。

圧迫感のある環境など、スティミングの背景にある理由を管理または排除することは可能ですが、子どもにスティミングをやめるように言うことはお勧めできません。

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子どもにとっては、別の刺激方法を見つけ、それを管理することはより困難になるかもしれません。
とはいえ、刺激が危険であったり、子どもの幸せや幸福を妨げたりする場合には、対処することは重要です。

親がどんなに協力的であっても、スティミングが問題になるケースはあります。
このような状況は、通常、学習やその他の重要な活動に支障をきたすほど行動が激しくなったり、頻度が高くなったりした場合に起こります。

スティミングが何らかの形で有害であったり、子どもが社会的に疎外されているように感じたり、自傷行為(頭を叩いたり、皮膚をほじったりすること)を伴う場合には、親は専門家の助けを考慮すべきです。
このような場合には、スティミングのきっかけとなる出来事や環境を管理し、適応させる必要があります。

子どもには、指を動かす理由やその他の発動の理由を伝えるようにしてください(これには非音声的なコミュニケーションも含まれます)。
例えば、聴覚処理に違いのある子どもは、騒がしい環境でより多くのスティミングをすることがあります。
環境を変えたり、ノイズキャンセリングヘッドフォンを使用したりすることで、スティミング行動を減らすことができるかもしれません。

苦手な活動に移行しなければならないときに、子どもが頭を叩くなどの危険な行動をとる場合は、移行の仕方を変える必要があるかもしれません。
スキミング行動の背景にある理由が理解できれば、その行動の管理は容易になります。

指を動かすなどの行動が「自己刺激的」という言葉では適切に表現できないと感じる人がいるのは、スティミングの背景にある理由がさまざまだからかもしれません。

感覚過多の環境で落ち着かせることが目的であれば、その行動を刺激的と呼ぶことは適切なのでしょうか?
時に自閉症の人は、感覚入力のバランスをとるような特定の目標を満たすために刺激することがあります。
例えば、指を動かしたり、手をバタバタさせたりして、乏しい時空間視覚能力を補うことがあります。

スティミングに関する研究を見ていると、自閉症の人たちがどのように感じているのかが気になります。
彼らはスティミングをなだめるための対処法と考えているのでしょうか?
それとも、その行動は、刺激を与え、退屈を解消し、感覚の過不足を増大させるもの?

自閉症の大人の視点からスティミングについての理解を深めることを目的とした、‘People should be allowed to do what they like’という最近の研究によれば、
「傷つかない形のスティミングを受け入れてほしいという訴えは、年齢を問わず、スペクトラムの大多数の人たちの願いである」
と考えるのが妥当だと結論づけています。

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この研究ではさらに、介護者やスタッフ、自閉症の大人自身による感覚的な過負荷の軽減などの行動が、特定のケースにおけるスティミングの必要性を防ぐ可能性があることを示唆しています。
これらの結論は、スティミングを管理する上で重要なことを強調しています。
対処は、自閉症の個人ではなく、環境に向けられるべきです。

ますます多くの自閉症の大人たちが、指を動かすことやその他のスティムをなくすことを目的としたいくつかの治療法に反対の声を上げています。

スティミングはデリケートな話題であり、セラピストの中には、自分のアドバイスが攻撃的だと解釈された場合の反発を恐れて、スティミングについて意見を述べることをためらう人もいます。
この論争は、私がスティミングに関する医学界の意見を聞きたいと思って接触した医学専門家が沈黙していたことの説明になるかもしれません。

問題は、医師やセラピストにスティミングを「解決」することを期待することにあるのかもしれません。
その必要はないのかもしれません。

環境の管理に貢献し、自閉症の人たちのアドバイスに従って無害なスティミングをまわりに受け入れてもらうことが、本当の解決策なのかもしれません。

(出典:米Autism Parenting Magazine)(画像:Pixabay

私もこうした常同行動を止めさせるのは反対です。

うちの子もよくします。

これを止めさせたら、本人の環境への対処手段や話せないうちの子にとっての意思表示を取り上げることになると、幼いころから思っているからです。

ひっかきなどの自傷行為は、始まりだしたら手袋をさせたりなどして止めさせますが。

しかしここ数年、ときどき天を仰いで手を伸ばす行動を見せますが、それはなんだろうと気になっています。。

自閉症の子の常同行動は多くが11歳までに減るという調査結果

(チャーリー)


たーとるうぃずのフィジェット/スピンリング


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車などでの移動時にも落ち着くのを助けます。お求めやすい価格の「重いひざかけ」
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重いひざかけをご利用頂いている放課後等デイサービス事業者様からコメント

ある小学校6年生の子がとくに気に入っています。
パニックになりそうなときでも、重いひざかけをひざに乗せたり触ったりして落ち着くようになりました。
車で移動するときにも、渡すと落ち着いていられるようになり、私たちも助かっています。

Amazonでのレビューから

★★★★★ 歯の治療をする時に!!
落ち着きのない子供の歯の治療をする時に、ちょっと膝上に置くだけで安心してくれます。びっくり。「これ、お家でも使いたい」とのこと。適度な重みが、安心感になるようです。

★★★★★ 重みが程よくリラックス
落ち着きのない発達障害のある子どもに、と思いましたが家族みんな使っています。タブレットを見ながら、テレビを見ながら、寝つきにくいときに足元や胸部あたりにお布団の上からなど、リラックスタイムに使用すると安心感が増して落ち着くー。
足が疲れたとき、高くすると良いのはわかっていても落ち着かない…と思っていたのですがこれを乗せるとなんだか安心。赤ちゃんは少しの圧迫で落ち着くと聞きますが大人も程良い重さで心地よく落ち着きます。
わりと重さがあるので小さなお子さんや障害の程度によっては親御さんが近くにいる際に使用するとより安全だと思います。

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「寝てくれ、ねっちさん」
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商品を作られた障害のある方がたーとるうぃずやAmazonに商品が掲載されたことで喜ばれている、売れたことを聞いて涙を流されていたと施設の方からご連絡を頂きました。

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ご購入された方からは本当に気に入っているとご連絡を頂きました。ニュースや4コマ漫画を見て元気が出たとご連絡を頂きました。ますます多くの方に喜ばれるしくみになることを願っています。

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