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摂食障害をかかえた母の子はADHDや自閉症の可能性増加。研究

time 2022/01/23

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摂食障害をかかえた母の子はADHDや自閉症の可能性増加。研究

妊娠中に摂食障害を発症した母親から生まれた子どもは、ADHDや自閉症スペクトラムの発症リスクが高いことが、JAMA Network Openに掲載されたスウェーデンの研究で明らかになりました。

「胎児の成長と発達への直接的な影響に加え、子宮内環境はおそらく小児期や生涯を通じて健康に影響を及ぼすと考えられています。
正確なメカニズムや相互作用は十分に定義されていませんが、栄養因子を含む子宮内環境が神経発達や免疫成熟に影響を与えると推測されます」

そう、スウェーデンのカロリンスカ大学病院臨床疫学部門のアングラ・マンテル医学博士らは述べています。

「したがって、例えば、摂食障害を持つ母親の子は、発達障害を含む、特定の条件を大きくする傾向があるかもしれません」

マンテル博士らの研究チームは、妊婦の摂食障害や神経精神疾患と、子どもにもたらされるリスクとの関連性を調べることを目的としました。

研究チームは、スウェーデンの医療出生登録から情報を抽出し、1990年1月1日から2012年12月31日の間に生まれた200万人以上について調べました。
最終的な分析には、合計52878人の子どもが含まれました。

研究チームは、母親の出産時年齢、性別、出生年に基づいて、それぞれ、摂食障害を持つ母親の子どもと摂食障害を持たない母親の子ども5人を組みにして、比較しました。

子どもの、自閉症については1歳から、ADHDについては3歳から調査をしました。

自閉症やADHDをかかえるリスクは、母親の摂食障害のサブタイプ(神経性食欲不振症、神経性過食症、特定不能の摂食障害)および進行中か過去の診断かで分類され、両親の社会経済状態や併存疾患などの考えられる外因での調整も行いました。

その結果、母親の摂食障害と子どもの自閉症およびADHDのリスク上昇との関連が示されました。

平均9.7年の子どもの状態追跡期間において、拒食症の母親から生まれた子どものADHD診断リスクは40パーセント上昇することがデータから明らかになりました。
このリスクは、親の教育水準と精神医学的併存疾患を調整すると27パーセントになりました。

平均10.8年の子どもの状態追跡期間においては、食欲不振の母親から生まれた子どもの自閉症リスクは増加し、親の教育水準と精神医学的併存疾患を調整しても、そのリスクは高いままでした。

さらに、拒食症が続いている母親から生まれた子どもの自閉症リスクは4倍に、過去に拒食症を経験した母親から生まれた子どもの自閉症リスクは1.8倍に増加していました。

「母親の摂食障害と子どもの神経精神疾患との間には、関連があることがわかりました。
今回の研究において、子どもの神経精神疾患のリスクは、妊娠中に摂食障害を継続していた母親の子どもで最も高くなっていました」

そう、マンテル博士は述べています。

(出典:米Healio)(画像:Pixabay

どうすれば、そのリスクを減らすことができるのか。

そこまでの研究に向けての第一歩の研究だと理解しています。願います。

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(チャーリー)


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