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「パワーレンジャー」が自閉症のこれまでのイメージを壊した

time 2022/02/02

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

「パワーレンジャー」が自閉症のこれまでのイメージを壊した
  • 自閉症の映画のキャラクターはステレオタイプ的な描写が多いのか?
  • 映画に登場する自閉症のキャラクターは現実の自閉症の人々とはどれくらい似ているのか?
  • 自閉症のキャラクターが映画でどんな役割を果たしているのか?

自閉症の人が出てくる映画をよく見るのなら、現実の自閉症の人とは似ても似つかない自閉症のキャラクターを見るでしょう。
この種のキャラクターはステレオタイプの代表のように言われます。
しかし、映画というメディアが自閉症について思慮深い描写をしないわけでもありません。

自閉症のキャラクターの特に楽しい例は、2017年の映画「パワーレンジャー」でしょう。

「パワーレンジャー」のビリー・クランストン(R.J.カイラー)というキャラクターは、嬉しい驚きとともに、他の多くの映画でも参考にできるような自閉症のポジティブな描写をしています。

クランストンが登場するこの映画は、アクション満載のスーパーヒーローものです。
通常、自閉症のキャラクターは、インディーズドラマやコメディーでは脇役として登場する程度です。
それでも、ファンタジー、スリラー、犯罪ものなど、あらゆるジャンルで自閉症のキャラクターが活躍するようになれば、素晴らしいことです。

クランストンが主役の一人を演じることで「パワーレンジャー」は、自閉症のキャラクターが大ヒット作に登場できるという概念を確立しました。

「パワーレンジャー」の他には、スーパーヒーロー映画に自閉症のキャラクターは登場していません。
クランストンがこの空間に存在すること自体がいかに重要であるかがわかるはずです。

クランストンは、スーパーヒーローたちの弟のような役割を担う、シナリオ上の使い捨ての存在ではありません。
それどころか、彼は「ブルーレンジャー」で、スーパーヒーローチームの主人公の一人です。
たくさんのスーパーヒーロー映画がある、ハリウッドにおいても、他にはいないので、クランストンはいまだに孤高の自閉症のスーパーヒーローです。

敵と戦うためにスーツ姿に変身していなくても、クランストンはその性格的特徴のおかげで、映画界で注目すべき自閉症キャラクターとして際立っています。
そして、スーパーヒーロー映画に自閉症のキャラクターが登場することで、自閉症の人はどこにでもいて、どんな形でもあり得るという真実を伝えてくれました。

クランストンの他者への共感には、亡き父への愛情表現が繰り返し登場します。
これは、ポップカルチャーにおける自閉症のキャラクターがしばしば見せることを許されない感情の深さのもう一つの表れであると同時に、クランストンがさまざまなパワーレンジャーの仲間たちとの力学を超えた人生を与えられていることを示します。
自閉症の人のメディアにおけるステレオタイプからの歓迎すべき脱出の始まりです。

クランストンは、「パワーレンジャー」の主役級のキャラクターです。
「パワーレンジャー」というスーパーヒーロー集団の一員であり、「パワーレンジャー」という集団のオマケのような扱いを受けることもありません。
パワーレンジャーの他の全員がクランストンを許容しているだけだとか、彼らの絆がうわべだけと思わせることもまったくありません。
自閉症のキャラクターが、そうでない人たちへ自閉症を啓発するための存在として扱われているのではなく、相互の交流によって定義される真の友情も、「パワーレンジャー」にはあります。

R.J.カイラーの演技も予想を裏切り、自閉症に関する有害なステレオタイプを思い起こさせてイライラさせるのものではなく、むしろ楽しいものだと証明してくれます。
ハリウッドでは、自閉症でない俳優が自閉症の人物を長年、演じてきました。
その結果、自閉症でない人たちが自閉症の人たちの行動や気持ちを理解しようとするあまり、オーバーな演技になってしまいます。

しかし今、映画が作られるなら、素晴らしいことですが、おそらくクランストンは、自閉症の俳優が演じたはずです。

自閉症の人の役を、自閉症でない俳優に演じてもらうということでは、俳優のカイラーは他の俳優に比べれば素晴らしいはずです。
彼の演じるクランストンには、自閉症に関連する行動を映画ファンが笑うための合図にしようとする大げさなチックなどはありません。
カイラーは自閉症の人を演ずるにあたって、不快なステレオタイプに陥らないようにしました。

また、他の俳優が自閉症の人を演じる際に必ず持っている、すぐに人と距離を置いたり、違う空気をもつのではなく、カリスマ性と素晴らしいコミカルなキャラで演技に臨んでいます。
これらの特徴は、ビリー・クランストンという役が、ポップカルチャーにおける他の有名な自閉症者の物まねを焼き直すしたのではなく、新しいテクニックや演出への挑戦といえます。
自閉症の俳優が自閉症の人の役を演じるのは望ましいことですが、カイラーは自閉症のキャラクターを演じる上でエンターテインメント性と人間らしさを表現しました。

自閉症のスーパーヒーローが大小のスクリーンに、今後登場するというニュースはありません。
そのため、スーパーヒーローが大好きな自閉症の人たちが、自分たちを見れるのは、「パワーレンジャー」のビリー・クランストンのブルーレンジャーだけです。

自閉症の人たちを積極的に表現した映画はどんどん作られてほしいものです。

おもちゃを売るために作られた『パワーレンジャー』のようなメジャースタジオのプロジェクトが、自閉症の人を表現する一番の映画となってることは少し残念なことかもしれません。
しかし、それでも、ビリー・クランストンのキャラクターは、メジャーな映画のなかで、自閉症の人の衝撃的なニュアンスとエンターテインメント性を持った描写として、本当に素晴らしいものです。

自閉症の人についての素晴らしい表現がこれからも進むことを期待します。ゴーゴーパワーレンジャー!

(出典:米COLLIDER)(画像:YouTube Official Trailer)

もちろん、観ています。

ふだん、戦隊モノを観ない人にもオススメです。

余談ですが、戦隊モノでは私は「ゴーカイジャー」が大好きです。

発達障害の人は人類みんなの進化をともに歩んできた違う人たち

(チャーリー)


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