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自閉症の女性たちだけでなく男性も「カモフラージュ」を行う

time 2024/02/02

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

自閉症の女性たちだけでなく男性も「カモフラージュ」を行う
  • 1. 自閉症や発達障害を持つ人が、なぜ他人との関わりや社会的イベントで「カモフラージュ」する必要があるのか?
  • 2. カモフラージュ行動が、その人の精神的健康や診断にどのような影響を与える可能性があるのか?
  • 3. カモフラージュが自閉症の男性、女性、ノンバイナリーにどのように影響するのか、異なる経験にも関わらず、共通して存在するものなのか?

最近、息子の学校の保護者面談に参加しました。
過去10年間、保護者面談に参加してきた経験から、どんなことを言われるのかは予想できました。

息子が授業でどれだけ上手くやっているか、集中して一生懸命に取り組み、周りの人にとって礼儀正しく楽しい存在であることを聞くでしょう。
一方で、もっと積極的に発言してほしい、グループでの活動に苦労している、そして一、二人の友達しかいないことについても聞くでしょう。

息子の静かさを批判する教師ではなく、私が心を開ける教師であれば、家では息子はまったく違う子だと伝えます。

息子は私がこれまで出会った中で最も騒がしい人の一人です。
いつも歌の一節を歌ったり、面白い冗談を繰り返したり、何かしらの方法で跳ね回っています。
静かなどとは程遠く、興味のあることについては長々と話します。
「家の息子」と「学校の息子」の違いを説明すると、教師たちはいつもおどろきます。

多くの自閉症の人たちと同じように、息子はカモフラージュをしています。

私たち全員が異なる社会的状況で見せたり隠したりする自分自身の異なるバージョンを持っていますが、カモフラージュは自分の行動や発言を監視し、異なる文脈でまったく異なるように見せることを意味します。

カモフラージュは、自分らしく振る舞うと「変わり者」と見なされたり、いじめの対象になるリスクが高まるという認識によって行われます。
自閉症の人たちはしばしばいじめられたりするため、それをを避けるために行動を適応させる傾向があります。

雑談や流れるような会話に苦労し、非言語的手がかりがうまく理解できず、強い関心のあることについて長々と話す、他人を意図せずに怒らせる、まったく話したくない、またはグループの会話で混乱する。
これらは自閉症の人たちが「間違える」ことについて懸念する様々な方法のほんの一例です。

カモフラージュには、繰り返しの音を出したり、体を揺すったり、皮膚をつついたりする「自己刺激」行動を抑えたり、感覚入力、変化、または中断に関連する苦痛を隠す試みも含まれます。

したがって、カモフラージュはほぼ絶え間ない監視と自己認識を伴うことがあります。

近年、自閉症の女の子や女性の多くがカモフラージュ行動に大きく依存していることが大きな注目を集め、自閉症の女性の重大な過少診断および誤診に寄与してきたことが注目されています。
このような認識の高まりが、より多くの女の子や女性が正しい診断と支援を受けるきっかけとなっています。

しかし、女性の自閉症への認識が深まるにつれて、自閉症の男性が「カモフラージュをしない」というステレオタイプを作らないことも同様に重要です。

私は、さまざまな性別の人々を診てきて、自閉症の男性の友人や家族と交流してきた経験から、人々がどれだけ広範囲にわたってカモフラージュを行うかは自己意識によると考えるようになりました。

「公的な自己意識」とは、私たちが社会的主体として自分自身をどのように認識しているかを指します。
他人にどう見られるかに対する私たちの関心の度合いを反映し、良い印象を与えることについて心配することも含まれます。
公的な自己意識は、育ち、文化、人生経験、性格特性の影響を受けます。

息子は自分が自閉症であることを理解しています。
自閉症を受け入れる家庭環境で育っているため、自閉症の特性を何らかの形で「悪い」とは考えていないようです。
実際、息子は自閉症であることはむしろメリットがあると考えていることを何度か話しています。

しかし、ティーンエイジャーとして、息子は「異なる」ために注目されたくはありません。
他人が自分をどのように見ているかを深く意識しており、どのように座るか、どの言葉を使うか、不安を隠す方法、そして奇妙で不器用な感じの戦略を採用して過剰に見せることまで考えています。

私の仕事の多くは、安全で快適で、それが価値があると感じる場合に「仮面を脱ぐ」ことを人々に促すことに焦点を当てています。
しかし、ティーンエイジャーの男の子として、息子の「まわりにあわせよう」という考えは理解します。
なぜ、仮面をかぶるのか理解しています。
実際、自閉症の息子が子供やティーンエイジャーとして経験したことと、同じく自閉症の私が同じ年齢の頃に経験したこととの間に大きな違いはありません。

息子は広範囲にわたって効果的にカモフラージュするため、性格特性のいくつかに、まったく気づかない教師もいます。
息子の「見せかけ」の内気さについては、教師には説明しなければならないことがよくありました。
一方で、学校の遠足や騒がしい社会的イベントの際に息子がカモフラージュできなくなってしまったときには、教師からは注意がありました。

私が、診てきた自閉症の成人男性も、他の人と一緒にいるときには自閉症の特性を隠す必要性を感じていると述べています。

40代のアンディ(仮名)は、「自分が好きなことについて長く話し過ぎる」という理由で子供の頃にいじめられた結果、極度の社会的不安を発達させたと説明しました。

「自分はいつも、他の人を悩ませているように感じています。
話し過ぎると叱られてきました。
人々が私を嫌うかもしれないと口を開くのが怖くなるところまで来ています」

スティーブンは、社会的状況でアルコールを使って対処する方法について説明しました。

「他人と一緒にいると、とても退屈です。
それだけでなく、もっと深刻なことがあります。
私は他人とどうコミュニケーションを取ればいいのか分かりません。
彼らが興味を持っていることに、私は興味がありません。
ただ飲んで何とか乗り切っています」

パオロはこう言います。

「他人とのイベントにどう参加すればいいのか、どう乗り越えればいいのかに悩みます。
私にとってどれだけ難しいかは、誰も分かりません。
まず、私はとても早く出発し、ルートを知っていなければなりません。
そして、何かが計画と異なると、おそらくパニックに陥って全てができなくなります。
やっとそこに着く頃には、しばしばとても興奮していて、集中できません。
自分を落ち着かせるためにハミングしたり、何度も言葉を繰り返したりするのですが、それはとても変に見えることなので、自分の全てのエネルギーを使って、なるべくそれをしないようにしています」

自閉症の男性から私が聞くことは、自閉症の女性から聞くこととそれほど変わりません。

しかし、すべての女性の経験を一様化しないことが重要であるのと同様に、すべての男性の経験も一様化しないことが重要です。
これは、すべての自閉症の女性がカモフラージュを行うわけではないことと同じです。
実際、カモフラージュを行わないという能動的な決定と、自分の自閉症の特性を隠したくないという願望の認識を、「公的な自己意識」に含める人もいます。

なお、カモフラージュは、より高いレベルの不安とうつ病と関連しています。

一部の男性は、自閉症の男性のカモフラージュに関する注意が比較的少ないため、自分の経験を理解する言葉を持たないと感じるかもしれません。
これは追加のフラストレーションを引き起こし、さらに幸福感を低下させる可能性があります。

私たちは、すべての自閉症の成人がカモフラージュする能力を持つこと、そしてそれが健康に与える影響、および診断に影響を与える可能性があることを知っておかなければなりません。

自閉症の男性、女性、ノンバイナリーで経験には違いがあるものの、そうした性別に関係なく、カモフラージュは存在するものであることも、忘れてはなりません。

(出典:米Psychology Today

本当の自分を隠す。

程度は違えど、誰にでも経験があることだと思います。

ただ、その頻度とその程度が、心身を壊すほどだということを広く理解して頂きたいと願います。

自閉症やADHDの人の「声」での感覚刺激行動・スティミング

(チャーリー)


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