
この記事が含む Q&A
- 自閉症の子どもが行方不明になった際、どのように迅速に捜索できますか?
- プロジェクト・ライフセーバーの追尾装置で居場所を特定しやすくなります。
- 低コストで水中でも動作する迷子捜索用デバイスの特徴は何ですか?
- 毎月の電池交換、充電不要、耐水性の技術的シンプルさです。
- このシステムは家族にどのような安心感をもたらしますか?
- 安否確認が容易になり、親の不安や心配を軽減します。
自閉症の子どもが行方不明になるリスクに備えるため、小さな装置がアメリカ・インディアナ州で大きな安心をもたらしています。
これは「プロジェクト・ライフセーバー」と呼ばれる取り組みで、地元の消防署や警察署が協力し、自閉症の子どもや高齢者など「迷子になりやすい人」を支援するためのプログラムです。
このプロジェクトでは、時計のような見た目をした紫色のプラスチック製バンドが手首や足首に装着されます。
時刻を示す機能はありませんが、持ち主の居場所を特定できるようになっています。
受信機を持った救助隊員が電波を追い、居場所を探します。
「スイッチを入れるとすぐに、電波の周波数を探し始めます。
受信機が近づくと、ピーピーと音が鳴るんです」
と話すのは、クラウンポイント市消防署の副署長ライアン・クーサックです。
この地域のデータベースには、自閉症の人や高齢者など30人ほどが登録されており、実際の捜索依頼は多くはないものの、この仕組みによってこれまで全米で4,443件以上の救助が行われてきました。
数年前、クラウンポイント市に住むミスティ・モンタルバーノの息子デクランも突然自宅を飛び出し、裸足のまま交通量の多い道路を歩いていたことがありました。
さいわい約20分後に見つかりましたが、その間は「人生で最も長く感じた20分だった」と彼女は振り返ります。
その後、地元の保安官からプロジェクト・ライフセーバーの存在を教えられた一家は、デクランに足首装着型の送信機をつけるようにしました。
「寝るときも、シャワーのときも、常に装着しています」と母親は話します。
以来、デクランが再び迷子になることはありませんでした。
このプロジェクトは、技術的にはシンプルで、高価なスマートウォッチよりも実用的な面があります。
電池は月に一度程度の交換で済み、毎日の充電は不要です。
さらに、水中でも動作可能という点も大きな利点です。
クラウンポイントから13マイル離れたダイアー市の消防署も、最近このプログラムに加わりました。
導入のきっかけは、迷子になった人を探すのに非常に時間がかかった救急出動の経験でした。
「まるで干し草の山から針を探すようなものでした」
とダイアー消防署のジョー・マーティン署長は語ります。
プロジェクト・ライフセーバーの目的は、こうした協力機関を全国にもっと広げることです。
「参加する消防署が増えれば、それだけ多くの人を支援できます」
とコーディネーターのナタリー・フェランテラは言います。
特別な支援が必要な子どもを持つ家族にとって、このシステムは安心の源です。
ミスティ・モンタルバーノは言います。
「この装置があって、本当に感謝しています。親としての不安が少し軽くなります」
このように、低コストかつ高い実用性を備えたプロジェクト・ライフセーバーは、迷子のリスクを抱える家族にとって、大きな心の支えとなっています。
(出典・画像:米CBS)
耐久性や信用性など、シンプルな技術だからこそのメリットもあるのですね。
うちの子にはずっとGPS端末をもたせるようにしています。
(チャーリー)