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発達障害の子に役立つ技術開発を軍が協力

time 2017/09/04

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発達障害の子に役立つ技術開発を軍が協力

サラとアブラハム(どちらも仮名)は、発達障害の子どもを育てるのにこれまでのハイテク業界でのキャリアを活かします。
夜間のベビーシッターを見つけるのは簡単なことではありませんでしたが、今日は一泊でソフトウェア開発のイベントに参加しました。
「このイベントは、発達障害の子がかかえる多くの課題に役に立つものを作ろうとするものです。
私たちも、本当に参加したかったんです。」
どうサラは言います。
この開発イベントは、イスラエル空軍のソフトウェア技術開発部門と発達障害児の支援団体のイスラエル連合が共同で行ったものです。
約85人のボランティアによって、発達障害児、家族、療育士を助けるための技術開発を目的としたこのイベントが開催されました。徹夜のイベントです。
IBM、DELLなどもスポンサーになっています。
数ヶ月に渡って、軍の技術開発者、発達障害の子の親、カウンセラー、療法士が集まって会議を行い、発達障害の子に対するまわりの理解や、適切な対応について、課題を明らかにしました。
毎日の生活を無事に行う。感情を表現することなどです。
「発達障害の子がまわりの人たちの状況を理解し、どう反応するかを決めるのはとても難しい、簡単ではないことです。
子どもたちは、笑顔や怒りの表情を見せることはできますが、まわりの状況にあわせてどの表情を見せるべきかわからず、そしでどうそれを学んでいいのかがわかりません。」
サラとアブラハムのチームは、発達障害の子は、幸せ、驚き、恐怖、嫌悪、怒り、悲しみの表情を見せることができるという、これまでの研究にもとづいて、試作のアプリを開発しました。
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「まわりの人たちを見て、ただ表情をまねるだけでなく、自分の内面を外に見せようとするものです。」
発達障害の人たちと会話をしてきた結果から、発達障害の人に表情をまねてもらう方法が効果的だと考えました。
このアプリでは、笑顔が出るように案内をしていきます。
笑顔の表情には、スマホのカメラで撮影した自分の顔が用いられます。
「このアプリは、笑顔になる方法をアドバイスしてくれます。
それから、自動で笑顔に加工された自分の顔写真と比べて、笑顔になっているかを評価することができます。
微笑むことができなかった人に、素晴らしい効果がありました。」
この開発イベントでは、他にもいろいろなものが開発されました。
発達障害の人の中には、ロボットのような話し方をしたり、大声を出したりする人が少なくありません。
それによって、まわりの人から警戒されてしまっているといいます。
そこで、おかしな声の大きさや話し方などに反応し、発達障害の子が自分で調整できるよう、それを伝えるスピーカーができました。。
また、毎日行うことを、細かく分割して、それを表示するチェックリストアプリもありました。
例えば、歯を磨くことは、歯磨き粉のチューブのふたをあける等、もっと細かな作業によって構成されています。
その細かな作業をチェックしながら行えるようにするものです。
発達障害の子が慣れてくれば、そのチェックリストは少なくなっていきます。
音楽に関わるものもありました。
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音楽は発達障害の人にとって、リラックスすることができ、コミュニケーションの手段にもなりうるものです。
しかし、運動機能に制限がある人の場合には、楽器を使うことができないことがあります。
そこで、簡単な体の動きでメロディー、リズムを作ることができ、動く色のついた円の表示を見ながら演奏できるスクリーンを使った楽器なども考案されました。
 
この開発イベントに関わった軍関係者はこう言います。
「私たちが蓄積してきた専門知識を、地域社会へ還元することにしました。
この分野では同じニーズが存在しているものの、民間企業に比べて私たちが大きく進んでいました。
このイベントでは、私たちと参加者の方々とで刺激的な雰囲気を作り出すことができ、そして価値も示すことができました。」
発達障害の子と学校の先生たちがもっと密接に関われることを助けるアプリに大きな投資が行われることもこの場で発表されました。また、ここで開発された他のものに対しても投資家を求めているとのことでした。
(出典・画像:イスラエルISRAEL21C
イスラエルの政府機関で発達障害の人を積極的に採用していることを以前お伝えしました。
だからこそ、これまでに持っている研究結果や技術もあり、そして今後も必要だと考えているのでしょう。
こうして軍が活躍する機会、場所でないところでこそ、そうしたものが活かされて、研究、技術開発が進んでいってほしいと願いますし、実際にそうなってきた状況はよいことだと思います。
秘密諜報機関が発達障害者の力に目をつける

(チャーリー)


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