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コスプレをすると障害を忘れて自分を表現でき、友だちもできる

time 2017/10/13

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コスプレをすると障害を忘れて自分を表現でき、友だちもできる

先週開催された、米ニューヨークのコミコンのすばらしいことの一つは、参加している人の多様性です。
ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターとその周辺では、子ども、高齢者、カップル、ファミリー、もうベテランといえるコスプレイヤー、オタクと自称する人たち、みんなが一緒になって盛り上がりました。
何千もの人たちが大好きなものを表現するためにここに来ています。
それは、キャラクターであったり、自分自身です。
人のコスプレを見て楽しみ、自分も自ら作った手の込んだ衣装を身につけます。
障害のある人たちも、とても創造的なコスプレイヤーとなっていました。
今回のニューヨークコミコンでは、車椅子や歩行器を利用している人も多くいました。

最終日には、「コスプレと障害」というパネルディスカッションも行われました。
「今までにもまして、今回はより多くの車椅子をみることができたと思う。」
ドラゴンボールの悟空のコスプレをした、トゥレット症候群のディラン・コーエンがそう語ります。
パネリストたちは、このようなイベントは、偏見や差別がない場所であるといいます。
コスプレを通じて、自由に創造性を発揮できる機会です。
そして、コスプレによって社会的なスキルの向上や、共通の趣味をもつ友だちを探すことができます。
ソーシャルワーカーであり、コスプレイヤーのジョセフ・マニステリはこう言います。
「自閉症であり、ADHDでもある私をコスプレが助けてくれました。」
コスプレができる環境は、ジョセフが社会性を学ぶことを助けてくれただけでなく、情熱を注いで取り組むものを得たことで、集中することもできるようになったと言います。
「宿題なんて、みんないつでもやりたくないよね。けれど、コスプレはやりたくなる。」

ジャスティン・サンティアゴも同様な経験をしています。
「私はアスペルガー症候群と診断をされています。
私にとってコスプレをすることは、繰り返すことでした。
これは、ものごとを秩序だって行う練習になりました。」
サンティアゴは、子ども時代はいつも孤独でした。
周りの人とのやりとりに困難を抱えていました。
しかし、コスプレをするようになってから、新しい友だちができました。
「それは、私の人生を大きく変えてくれました。
私は本当に感謝をしています。」
また身体障害のある仲間には、むしろそれを活かしたクリエイティブなコスプレをしている人がいるとも語ります。
「昨年は、車椅子を王の玉座としてコスプレに利用している人がいました。」

ですが、松葉杖や車椅子にあわせたコスプレを作ることは簡単なことではありません。
そのために、非営利組織の「マジック・ホイールチェア」が生まれました。
マジック・ホイールチェアでは、子どもたちが車椅子をかっこよくすることを支援しています。
マジック・ホイールチェアの地域ディレクター、デイヴィッド・ヴォーゲルもこのパネルディスカッションに参加しています。
ディヴィッドはもともとはおもちゃ作りに携わっていました。
筋ジストロフィーであった弟を失ってから、この取り組みを始めたと言います。
最近は、レット症候群で困難を抱えるA.Jという子どものために行いました。
車椅子は、モンスターマシンになりました。
会場に来ていた車椅子に乗ったコスプレの人たちの多くは、コスプレをするのを手伝ってくれた友だちや家族と一緒です。
ブロンクスから来たコスプレ歴4年の方は、XーメンのプロフェッサーXをどうやって実現したかを説明してくれてから、こう語りました。
「コスプレをすることで、今日一日は違う人間になれるんです。」
それは、車椅子に乗っているコスプレイヤーの共通の感情だと言います。
熱中することで、障害を抱えていることを忘れ、ためらいなく自分自身が表現できるようになるそうです。

プロフェッサーXは、数少ない身体障害を抱えるキャラクターです。
そのために身体障害のコスプレイヤーには人気があります。
コミックやアニメでは、障害者はあまりいません。
だからこそ、このコミコンはコミックやアニメに現れない障害のあるキャラクターを紹介できる機会となります。
アリシアは、彼女自身が作ったオリジナルのキャラクター、悪魔妖精のアリシアとなって車椅子に乗ったコスプレをしています。
「アリシアは人間を救うために、人間の世界とは異なる世界から来ました。
暗闇が全てに浸透する前に、たった一人で人間の世界に来たのです。」
アリシアはコスプレで、これまでとは違った経験ができたと言います。
「解放されました。
コスプレをしたら、より創造的になりました。自信がつきました。
ここでは、いろいろな人を見ることができました。
きっと、ここに来れば、誰もが楽しくなるはずです。」

しかし、障害のある方のコスプレにはまだ難しい点がありました。
今回のニューヨークコミコンに寄せられた声で一番多かったのは、会場内を移動することの難しさでした。
カリフォルニア州から来たコスプレイヤーは、会場の作りと人々の誘導方法のどちらもが、健常者を前提としているためにその難しさがあると語ります。
「障害のある人もうまく移動できる方法を見つけていく必要があると思います。
通路をもっと広くすることや、車椅子での移動が困難な床のカーペットなどへの対策です。」
(出典・画像:米THE VERGE

コスプレいいと思います。
人前に出るか出ないかはおいて、やってみたいと思わない人はいないんじゃないかと思います。
人の目なんて気にせずに、堂々と好きな自分になって、そして同じ趣味の友だちが見つけられる。
本当に素晴らしい機会だと思います。子どもにも大人にも。
日本では、仮装する機会となったハロウィンももうすぐですね。
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(チャーリー)

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