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自閉症と摂食障害との高い関係性。これまでにわかっていること

time 2020/12/09

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自閉症と摂食障害との高い関係性。これまでにわかっていること

摂食障害と発達障害である自閉症との関係性が疑われるようになってきました。
研究によれば、拒食症の人たちは自閉症もである可能性が高くなっています。

これまでの研究でわかっている摂食障害と自閉症との関係について述べていきます。

■ どのくらいの頻度で拒食症と自閉症を重複してかかえるのでしょうか?

これまでの研究のほとんどは自閉症をかかえる人がどれくらい拒食症をかかえているかについてでした。
自閉症の人の0.3パーセントが拒食症をかかえています。
一方でほとんどの研究者は、拒食症をかかえる人たちの約20パーセントが自閉症であることに同意しています。

イギリスのクリニックで摂食障害の治療を受けている60人の女性の中で23パーセントにあたる14人が、自閉症の診断基準を満たしていました。

1980年代以降に、拒食症の51人、そうでない51人を追跡調査したスウェーデンの研究結果では拒食症の人の約3分の一が自閉症と診断されていました。

英国で生まれた5000人以上の子どもたちのデータによると、7歳と11歳のときに社会性に関連する困難を持つ子どもたちは、そのような困難を持たない同世代の子供たちよりも、14歳の時に絶食やダイエット薬の使用などの摂食行動を行う可能性が高くなっていました。

デンマークの170万人の国民健康登録データでは、拒食症をかかえる人はそうでない人に比べて、自閉症でもある可能性は15倍以上高くなっていました。
しかし、うつ病をかかえている人も自閉症と診断される可能性が高くなっていたため、うつ病による拒食症の可能性も考えれば、拒食症と自閉症とが直接関係するのかは不明です。

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自閉症と拒食症を同時にかかえることについての検討は、飢餓状態が社会的困難や感情処理の問題などの自閉症のような行動につながる脳の変化を引き起こすことがあるという事実により簡単ではありません。

英ロンドン大学の臨床心理学のウィリアム・マンディ教授はこう言います。

「重度の拒食症をかかえる人たちに、自閉症であるかどうかの診断を正確にすることは難しいだろう」

たとえば、拒食症の集中治療を受けている40人の思春期の少女のうち、21人が自閉症の診断基準を上回っていました。
しかし、自閉症である可能性を述べた親はたった4人だけでした。

これは、ほとんどの女の子が自閉症を反映した行動として、摂食障害を引き起こしていることを示唆していました。
つまり、女の子の自閉症が見逃されていると考えられます。

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■ 摂食障害は、自閉症の人とそうでない人でも同じ原因で起きるのでしょうか?

食欲不振はダイエット目的の結果によるものも含みますが、自閉症のたちは特定の食品嫌悪を持っているなど、他の理由のために食事が制限されていることがあります。
また一部の自閉症の人たちでは、摂食障害はカロリー計算、運動、または限られた食事の主張などの強いこだわりに起因する場合もあります。

摂食障害は通常、人々の社会生活がより複雑になる傾向にある思春期に始まります。

拒食症をかかえる自閉症の女性の質的研究によれば、ボディメイク目的として報告がされていなかったものの、何人かの女性は自分が仲間たちから排除されていると感じたために痩せようとしていました。
このような感情を原因とする接触の問題は、正しく自閉症と診断されずサポートを受けていない女の子ではよくある可能性があります。
またマンディ教授はこう言います。

「自分自身を飢えさせれば感情の多くを麻痺させることができるという考えをもつ人もいます。
しかし、それが不安と不幸感をますます高めます」

2013年に精神障害の診断と統計マニュアルに追加された回避/制限的な食物摂取障害 (ARFID) は、太り気味であるか、または食べることに問題をかかえる自閉症の人たちのための最も適切な診断である可能性があります。
ARFIDは「極端なこだわり食い」と呼ばれます。
しかし、それは食物回避を含みますが、拒食症の人に見られる体重と体のイメージへの強烈なこだわりは含まれていません。

自閉症の人たちの摂食障害は自閉症でない人たちに比べると、体重への懸念が原因になることは少ないという考えに、反対する研究もあります。
その研究によれば、ボディイメージと無秩序な食事との関係は自閉症の人でもそうでない人でも、ほぼ同じであることがわかりました。

感情を識別することの難しさ – 失感情症と呼ばれる – と空腹感などの物理的な感覚を理解することも自閉症と摂食障害の重複に影響を与えている可能性があります。
失感情症は自閉症の人と拒食症の人、どちらでも一般的です。

なお、これまでのほとんどの研究では、摂食障害はもっぱら女の子に焦点が当てられてきたため、男の子は過少評価されていると考えられます。

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■ 自閉症の人の摂食障害はどのように治療されているのでしょうか?

摂食障害を持つ自閉症の人は、自閉症でない人よりも悪い結果になる傾向があります。

これは、自閉症の人たちのニーズに対応できていないか、または体重とボディメイクを原因とするものへ考慮できていない治療方法に起因する可能性があります。

摂食障害の治療では、グループで食事をすることを求められることがありますが、これは自閉症の人には騒々しく圧倒され、食事をすることがさらに困難になってしまう可能性があります。
また、多くの自閉症の人たちは、明るい蛍光灯を嫌うなどの感覚過敏症のために、診療所に行くのも困難です。
グループセラピーも一部の自閉症者にとっては難しいかもしれません。

スウェーデンのヨーテボリ大学の精神医学のエリサベト・ウェンツ教授らは、拒食症や過食症の治療を求めてきた自閉症の人たちの数の多さに対応し、自身が行う摂食障害のクリニックで自閉症の人向けの治療方法を実施しています。
そのクリニックの8つの入院ベッドのうちの2つは、特に自閉症の人専用です。
また、希望にあわせて、自閉症の人は一人だけで食事もできます。

摂食障害の治療を行う医師には、自閉症もかかえている可能性について考慮するべきでしょう。
研究によれば、摂食障害と自閉症の両方をかかえる15人の女性のすべてが、自閉症と診断される前に摂食障害や精神衛生上の問題についての治療をもとめていました。
その女性たちは拒食症と診断されたのは平均で17歳のとき、そして自閉症と診断されたのは平均で29歳のときとなっていました。

マンディ教授はこう言います。

「自閉症もかかえている可能性を知ることは、摂食障害の人たちの治療や人生を助けることに役立ちます」

(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay

かかえる困難の軽減につながる研究がますます進展することを期待しています。

摂食障害の人の中には自閉症の人も少なくない。どちらが原因か

(チャーリー)

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