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ADHDの人の自殺未遂や自傷行為の割合は2.5倍。理解不足

time 2022/11/24

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ADHDの人の自殺未遂や自傷行為の割合は2.5倍。理解不足

注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症の成人は、そうでない人に比べて自殺未遂や自殺が高い水準にあることについて、一般市民の認識を高めるよう専門家が呼びかけています。

アイルランドのユニバーシティ・カレッジ・ダブリンの臨床神経心理学のジェシカ・ブラマム教授は、ADHDの成人の自殺リスクについてこう述べました。

「ADHDの人の自殺未遂や自傷行為の割合は、一般集団の2.5倍にもなります」

アイルランドでは、子どもの5〜7パーセント、成人では3〜4パーセントがADHDと推定されています。
このうち50〜70パーセントは精神疾患をかかえており、アイルランドで精神医療サービスを利用している成人の20パーセントが、未診断のADHDである可能性があることが判明しています。

ADHDかかえる10人に1人以上が自殺を図り、10人に4人が自殺で死ぬことを考えたという調査結果もあります。

ブラマム教授によれば、研究者たちは、ADHDの人たちがなぜ自殺のリスクを高めるのかを説明するために、いくつかの要因に注目しています。
その中には、ADHDに伴う衝動性だけでなく、うつ病、不安症、感情調節の困難さなども含まれています。
アルコールや薬物の乱用も、場合によっては自殺のリスクを高めます。

「ADHDの成人のために十分なメンタルヘルスサービスが必要です。
これらのサービスで働く人々は、このグループの自殺リスクに対してより警戒する必要があります。
アイルランドのメンタルヘルスサービスでは、ADHDの未診断率が高いため、ADHDの診断を受け適切なサービスを受けられるようにする必要があります」

セント・ジョン・オブ・ゴッド精神医療サービスのコンサルタント精神科医で、アイルランドにあるADHDの成人のための最初の3つの精神医療サービスのうちの1つを運営している、アイヴィーン・カーリー博士は、ADHDと自閉症を持つ成人のためのメンタルヘルスサービスについてこう指摘します。

「ADHDと自閉症を持つ人々の精神衛生のニーズについて、医療システム、学校、そして一般市民の間でより大きな認識が必要です」

小児プライマリーケアサービスの上級臨床心理士であるジョアンナ・クランシー博士は、1対1のトークセラピーがADHDの若年成人にとって有益である可能性を示唆しました。

「不安や気分の落ち込み、人間関係の問題が多く、社会的機能への期待が高まる10代に悪化するためです」

1995年から2015年の間にADHDの薬物療法が行われるのが8倍にも増加しているにもかかわらず、多くの若年層が21歳になると薬物療法を止めてしまうと、クランシー博士は指摘します。

「問題は、治療が彼らの思考や感情的なニーズに不十分であることが多いことです」

ADHDの若者に対する1対1の精神分析療法の研究に続いて、クランシー博士はこの種の療法が、彼らの心の痛みや個人的な物語とユニークな関係を築けるかどうかに注意しています。

「ADHDの若者の多くは、家族や学校から誤解されていると感じています。
他人とのつながりが希薄で、孤独を感じているのです。
彼らは、苦痛の感情から高揚の感情へと移り変わります。
彼らは表現することができない、心の激しい動きをもっているのです」

ADHDに対しては、行動だけでなく、複雑な感情的ニーズにも対処できるよう支援されるべきであるとクランシー博士は述べています。

トリニティ・カレッジ・ダブリンの成人自閉症診療所の心理士補であり、アイルランド心理学会の自閉症特別利益団体の会長であるジェシカ・K・ドイルは、自殺未遂の後、10年間入退院を繰り返した経験について語りました。
彼女は、自分を担当した多くのセラピストからいかに誤解されていたかを説明しました。

「私が自閉症であることを知ろうとしませんでした
私が本当の自分から、静かで好意的な「偽物のワタシ」で覆い隠していることを理解しようとしませんでした。
医療専門家は、ADHDや自閉症の人たちの感覚や心理のニーズをもっと認識する必要があります」

カトリーナ・ニコラスは、大人になってからADHDと診断されたことで、家族の多くも診断されていないADHDを持つ機能不全の家庭で育ったトラウマを理解することができたと言います。

「トラウマは、人々がそのパターンを認識しない限り、世代から世代へと受け継がれていきます。
私はいつも過敏でした。
考え方も違っていました。
ADHDと診断されたことで、自分自身をより理解することができ、トラウマと向き合い始めたら、薬物やアルコールへの依存は解消されました。
自殺未遂はしませんでしたが、自傷行為はしていましたし、自殺で死のうと考えることが安らぎになることもありました」

ニコルズは、「恥や痛み」に対処することを学んで、薬物やアルコールを必要としなくなったと言います。

「トラウマに対処することで、私の場合は完全に好転しました。
アイルランドでは、ニューロダイバーシティやトラウマについての議論が十分ではありません」

ニコルズは現在はユニバーシティ・カレッジ・ダブリンで神経多様性に関して大学院で学んでいます。
ADHDの人たちはもっと話を聞いてもらい、何が必要かを聞かれる必要があるとも言います。

「ADHDを理解している医師はあまりいません。
医療サービスにおいて、ADHDに関する幅広い教育が必要です」

(出典:アイルランドTHE IRISH TIMES)(画像:Pixabay

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ADHDの方も大きな問題をかかえて、こうしたリスクが高いことを広く知って頂きたいと願います。

どうか、必要な方に適切なサポートがなされるように。

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(チャーリー)

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