チャルマーズ・ウォンは他の１９歳のティーンエイジャーと変わらないように思えます。
しかし、ウォンは違っています。
２０１９年にたった１４歳で、最初の障害のある人の功績を讃えるゴー・チョク・トン・エナブル・アワードを受賞し、最年少受賞者となりました。
また、ウォンはいくつかのボウリング大会でもチャンピオンになっています。
２０１６年、２０１８年、２０１９年にはシンガポールナショナルゲームズで獲得しました。
ウォンにとってこの勝利への道のりは決して楽なものではありませんでした。
ウォンは生後１８ヶ月のころに、自閉症と診断されました。
重度の聴覚処理の難しさを抱えていたため、ウォンはサポートなしで会話を始めることも、簡単な質問に答えることもできませんでした。
それでも、ウォンと母親は運命に負けない人々でした。
ウォンが幼い頃は、母親はウォンの強みを見つけることがなかなかできませんでした。
しかし、特別支援を必要とする子どもは独自の才能を持っているはずという信念は消えず、ウォンの才能を発見する旅に乗り出しました。
ウォンはアート、音楽、水泳、乗馬などさまざまな活動に触れる機会を持ちました。
そして、この努力はポジティブな結果を生み出しました。
ウォンがピアノに興味を持っていることがわかりました。
積極的に取り組む唯一の趣味がピアノ演奏でした。
母親は、ウォンが絶対音感を持っていることを教えてくれたピアノの先生に感謝しています。
今はオンラインのピアノレッスンで独学でピアノの曲を学んでいます。
ウォンはクラシックからポップ、ゴスペル音楽まで、さまざまな曲を学びました。
スポーツに関しても、この母子コンビの心を本当に捉えたものがありました。
ボウリングです。
ウォンが成長する過程でさまざまなスポーツを探求した中で、ボウリングにはまりました。
ウォンはボウリングの競技にただ参加するだけでなく、６つのチャンピオンシップで勝利を収めました。
母親にとって、ウォンの勝利は単なる勝利ではなく、ウォンの根気を示すものでした。
「何よりも息子は、すべての逆境と、それをやり遂げることはできないと思っていたすべての人に勝ったんです」
ウォンの勝利を見て、母親は満足しています。
ウォンは、砂アートにも取り組んできました。
砂と小麦粉は、感覚処理の難しさを克服するためのセラピューティックな活動の一環として、始めました。
ウォンが砂アートに魅了されていることに気付いて、母親は適切な砂アートの先生を見つけようとしましたが、みつかりませんでした。
そのため、母親が基本的な砂アートのテクニックを学び、ウォンの砂アートの先生になろうと、一緒に講座で学ぶことにしました。
しかし、砂アートはウォンにとって簡単なものではありませんでした。
砂で直線を形成することは他の人にとって簡単に見えるかもしれませんが、ウォンにとってはとても難しいテクニックの１つでした。
ウォンは砂を簡単にコントロールできません。
難しい挑戦となりました。
しかし、家族からの継続的な励ましと、ウォンの不屈の精神で、最終的にそのテクニックをマスターしました。
そして、今では砂アートが表現の一形態として役立ち、ウォンの発作の頻度を減少させるのにも役立っています。
ウォンはグレース・オーチャード・スクールの卒業生です。
その学校はコミュニティチェストの資金提供による、知的障害と自閉症スペクトラム障害を診断された人が対象の特別支援学校です。
コミュニティチェストは、シンガポール国立社会福祉評議会の慈善と参加の部門です。
ウォンの作品が、コミュニティチェストの４０周年記念行事の一環として行われるチャリティテレビショーの主要なハイライトの１つとなりました。
ウォンの芸術への取り組みは砂アートに限定されておらず、絵も描いています。
オンラインギャラリー「スペシャル・スツォッツ」で、ウォンのアート作品が展示されました。
そして、ウォンの母親は他の特別支援を必要とする若者が彼らの才能を発見するのを助けるために「シンガポール・スペシャル・ヴォイシズ」と「シンガポール・スペシャル・コミュニティ」も設立しました。
「人々が彼らの障害ではなく、彼らの能力に焦点を当てることを願っています」
母親は、介護者が直面する課題は圧倒的であり、提供されているすべての支援を受ける価値があると感じています。
母親は、ウォンが将来の雇用につながる、活躍できる職業を発見するために基本的な生活スキルと職業トレーニングを提供する「エクストラオーディナリーキャンパス」プログラムにウォンが登録されたことに感謝しています。
今後もウォンが芸術、ボウリング、音楽の夢を追求できることを望んでいます。
そして、母親とウォンは、自分たちの物語が他の人たちの希望と強さにつながることを願っています。
（出典・画像：シンガポールmothership）
母子のこれまでの努力が、実って本当に素晴らしいですね。
なかなか実らないことも多い、むしろ実ることのほうが少ないかもしれませんが、決してそれは無駄にはなりません。
別のかたちで別のときに、きっと役に立つはずです。
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（チャーリー）
