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自閉症と診断された成人の多くが経験「インポスター症候群」

time 2023/10/18

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

自閉症と診断された成人の多くが経験「インポスター症候群」

自分が自閉症であることを発見することは、多くの場合、大きな安心感をもたらします。
私が自分が自閉症であることを知ったとき、数年間にわたって見逃してきた答えを提供してくれました。

なぜ私の生活の一部が非常に困難だったのかを理解することは、私に力を与え、どのように前進するかをよりよく理解させました。
ついに、具体的なものを手に入れたからです。
私が出会うほとんどの成人になってから診断された人たちも同じような感情を表現しています。

しかし、新しい知識を持って前進しようとする自閉症の成人にとって、彼らを引き戻してしまう、一つの要因があります。
それは「インポスター症候群」と呼ばれる重い感情です。

「インポスター症候群」ともよく知られるインポスター現象は、自己疑念や詐欺として露呈される恐れについての感情を指します。
元のインポスター現象に関する研究は、高い達成を誇る女性が知識的または学術的な能力で露呈されることを恐れているというものでしたが、現在ではインポスター症候群の概念は、詐欺のように感じるさまざまな状況に広く適用されており、しばしば職場で感じられます。

私のほとんどのクライアントは、自閉症の診断を最初は受け入れます。
しかし、数週間経つと、インポスター感を生じることがあります。
たとえば、私のクライアントのレイカはこう言いました。

「診断直後はとても幸せでした。
すべてが意味を持っていると思いました。
でも今はすべてを疑っています。
ただ、言い訳が欲しかっただけではなかったのでしょうか?
私は周りの人々にとって、ただの難しい人間ではありませんか?」

別のクライアントのアニタはこう言います。

「私は50年もの間、自分が自閉症であることを知らずに生きてきました。
なので、診断されても疑いがあります。
私の診断についても確信が持てません。
本当は自閉症ではないのではありませんか?」

自閉症という診断に対する周りの他の人々の反応が、インポスター症候群を経験するかどうかに大きな影響を与えることもあります。
クライアントのアリスはこう語りました。

「診断後、数年ぶりに自分自身に自信を持ちました。
しかし、その後、夫が小さな批判をしてきました。
夫は私が自閉症であることを本当に受け入れません。

友人たちも課題となることがあります。
友だちの一人は診断前の私と、今の私では行動が変わったといつも指摘します。
私は、それは自分がマスキングを止めたからだと理解しています。

しかし、彼女はむしろ、演技しているのは今の私のほうだと思っています。
私は今、とても混乱しています」

自閉症の成人はインポスター症候群に向き合う方法をお伝えします。

1.あなたを診断した正式な医療専門家を信頼してください。
自閉症は一部の身体的な状態のように診断できないため、経験豊富な専門家の意見を信頼する必要があります。

2.自分が診断を受ける必要があった理由を思い出してください。
問題に直面していなければ、診断を受ける手間をかけることはなかったでしょう。

3.友人、家族、同僚はあなたのことをすべて知っているわけではありません。
あなたが「演技をしている」と言ったり、「自閉症には見えない」と言ったりする人々は、あなたがどのような存在であるかを理解していません。
彼らはおそらく常にマスクをかぶっていた、あなたの姿しか見たことがなく、あなたの本当の自己については理解できません。
専門家ではない限り、彼らの意見はあなたが感じることや専門家が伝えたことよりも重要ではありません。

4.認めるまで時間がかかることは正常です。
特定の役割に同調することで一生を過ごしてきたため、自閉症であることを受け入れるには時間がかかることは当然です。
自分が自閉症であることを適応し、受け入れるには時間がかかることはまったく当然のことなのです。

5.自閉症は多様な経験を持つ広範なスペクトラムです。
他の自閉症の人々からサポートを求めることはできますが、彼らと自分を比較しないでください。
あなたはあなたであり、他の自閉症の人とは全く異なる経験をしているかもしれません。

6.どんなときにどんなふうに、インポスター症候群を経験したか特定してください。
他の文脈でもそれを経験した場合、それは自己疑念が大きくなってきている可能性があります。
特定の状況で詐欺のように感じる理由を探ることは役立つはずです。
そして、必要な場合はそれらの根底にある問題を解決するのにセラピーを受けることが役立つかもしれません。

(出典:米Psychology Today)(画像:Pixabay

正式に診断されても、以前の自分とがらりと変わったわけではありません。

かかえていた問題に対する安堵感を得ても、しばらく時間が経てば、戸惑うことは察します。

それはご自身だけでなく、周りの人もそうだろうと察します。

しかし、診断を受けた理由を思い出し、自信をもって、診断されたことを問題や困難の軽減に活かして頂きたいと思います。

自閉症、発達障害の夫の妻たちの共通体験「カサンドラ症候群」

(チャーリー)


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